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奈良の両雄・天理と智辯学園 センバツでの戦績は?

2022.02.26

奈良の両雄・天理と智辯学園 センバツでの戦績は? | 高校野球ドットコム
村上 頌樹(智辯学園)

 2022年第94回選抜高校野球大会([stadium]阪神甲子園球場[/stadium])に出場する32校が決定した。今年の高校野球界がこのセンバツからスタートすることになる。

 1924(大正13)年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

 今回は奈良。今センバツには天理が3年連続26回目の出場を決めている。昨年秋の県大会は3位だったが、近畿大会で2勝を挙げて4強入りした。

 過去、奈良でのセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

<奈良センバツ出場回数上位ランキング>
1位 天理   25回
2位 智辯学園 14回
3位 御所実  7回
4位 郡山   6回
5位 高田商  3回

 奈良県勢のセンバツ初出場は、第25回(1953年)大会の御所実。県内ダントツの出場回数を誇る天理の初出場は第26回(1954年)大会。近年は智辯学園との「2強」を形成している。過去、奈良県勢の21世紀枠での出場はない。

 センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。
1位 天理   30勝(優勝1回、4強2回、8強5回)
2位 智辯学園 16勝(優勝1回、4強1回、8強2回)
3位 高田   4勝(4強1回)
3位 郡山   4勝(8強3回)
3位 御所実  4勝(8強1回)

 奈良県勢のセンバツ初勝利は、第27回(1955年)大会の高田。初出場ながら初戦で岐阜(岐阜)を1対0で破った。勢いそのままに3勝して4強に進んでいる。奈良県勢の最高成績は優勝で、県内の2トップである天理智辯学園がそれぞれ1回ずつ果たしている。

第69回大会=天理
1回戦:5-4 徳島商(徳島)
2回戦:7-0 浜松工(静岡)
準々決勝:8-1 西京(山口)
準決勝:2-1 上宮(大阪)
決勝:4-1 中京大中京(愛知)

 背番号1の小南 浩史投手と背番号3の長崎 伸一投手(元ロッテ)のダブルエースを武器に、天理が奈良県勢として初優勝を飾った。初戦でサヨナラ勝ちすると、準決勝では元巨人の山田 真介投手を擁して優勝候補と呼ばれた上宮に競り勝ち、頂点へ駆け上がった。

第88回大会=智辯学園
1回戦:4-0 福井工大福井(福井)
2回戦:4-1 鹿児島実(鹿児島)
準々決勝:6-0 滋賀学園(滋賀)
準決勝:2-1 龍谷大平安(京都)
決勝:2-1 高松商(香川)=延長11回

 現阪神の右腕、村上 頌樹投手を擁した智辯学園が初優勝を果たした。初戦と準々決勝で完封をマーク。準決勝は9回に2点を奪っての逆転サヨナラ勝ちで、決勝も延長11回サヨナラ勝ちの劇的勝利での優勝だった。この大会、智辯学園は開会式直後の「開幕戦」に登場。先発した村上は1回表の第1球目を投じている。そして決勝戦でサヨナラ打を放ったのも村上。村上で始まり、村上で終わった大会でもあった。

 奈良県勢のセンバツの通算成績は60勝63敗。都道府県別勝利数ランキングは福岡と並んで14位タイ。奈良勢はここ出場2大会連続で延べ3チームが初戦を突破している。昨年4強だった天理は初戦をものにして2度目の優勝を狙う。

[page_break:奈良のセンバツ出場校一覧]

【奈良のセンバツ出場校一覧】

大会 年度    出場校
1回 1924(大13) ―
2回 1925(大14) ―

3回 1926(大15) ―

4回 1927(昭2) ―

5回 1928(昭3) ―

6回 1929(昭4) ―
7回 1930(昭5) ―
8回 1931(昭6) ―

9回 1932(昭7) ―
10回 1933(昭8) ―

11回 1934(昭9) ―

12回 1935(昭10) ―

13回 1936(昭11) ―

14回 1937(昭12) ―

15回 1938(昭13) ―

16回 1939(昭14) ―

17回 1940(昭15) ―

18回 1941(昭16) ―

1942(昭17)戦争のため中止
1943(昭18)戦争のため中止
 
1944(昭19)戦争のため中止

1945(昭20)戦争のため中止

1946(昭21)戦争のため中止

19回 1947(昭22) ―

20回 1948(昭23) ―

21回 1949(昭24) ―

22回 1950(昭25) ―

23回 1951(昭26) ―

24回 1952(昭27) ―

25回 1953(昭28) 御所実
26回 1954(昭29) 天理
27回 1955(昭30) 高田
           天理
28回 1956(昭31) ―
29回 1957(昭32) ―

30回 1958(昭33) 御所実
31回 1959(昭34) 天理
32回 1960(昭35) ―

33回 1961(昭36) ―

34回 1962(昭37) 高田商
           御所工
35回 1963(昭38) 御所工
36回 1964(昭39) ―
37回 1965(昭40) 田原本農
38回 1966(昭41) 御所工
39回 1967(昭42) ―

40回 1968(昭43) 御所工
41回 1969(昭44) ―

42回 1970(昭45) 天理
43回 1971(昭46) 郡山
           一条
44回 1972(昭47) 奈良工
45回 1973(昭48) 天理
46回 1974(昭49) 御所工
47回 1975(昭50) 天理
48回 1976(昭51) 天理
           智辯学園
49回 1977(昭52) 天理
           智辯学園
50回 1978(昭53) 郡山
51回 1979(昭54) 天理
52回 1980(昭55) ―

53回 1981(昭56) ―

54回 1982(昭57) 郡山
55回 1983(昭58) ―
56回 1984(昭59) 智辯学園
57回 1985(昭60) 天理
           広陵
58回 1986(昭61) 天理
           智辯学園
59回 1987(昭62) ―
60回 1988(昭63) 天理
61回 1989(平1) ―
62回 1990(平2) 天理
          智辯学園
63回 1991(平3) 奈良
          天理
64回 1992(平4) 天理
65回 1993(平5) 智辯学園
66回 1994(平6) 高田商
67回 1995(平7) 郡山
68回 1996(平8) ―

69回 1997(平9) 郡山
          天理
70回 1998(平10) 郡山
71回 1999(平11) 高田
72回 2000(平12) 橿原
73回 2001(平13) 智辯学園
74回 2002(平14) ―
75回 2003(平15) 斑鳩
76回 2004(平16) 斑鳩
77回 2005(平17) 天理
78回 2006(平18) ―
79回 2007(平19) ―
80回 2008(平20) 天理
81回 2009(平21) 天理
82回 2010(平22) 天理
83回 2011(平23) 天理
84回 2012(平24) 天理
           智辯学園
85回 2013(平25) 大和広陵
86回 2014(平26) 智辯学園
87回 2015(平27) 天理
           奈良大附
88回 2016(平28) 智辯学園
89回 2017(平29) 高田商
           智辯学園
90回 2018(平30) 智辯学園
91回 2019(平31) ―

92回 2020(令2) 智辯学園
          天理
93回 2021(令3) 天理
          智辯学園
94回 2022(令4) 天理

(2020年は開催中止)

斑鳩=現・法隆寺国際
奈良工=現・奈良朱雀秋篠
広陵=現・大和広陵
御所工=現・御所実
田原本農=現・田農磯城野

(記事:浦田 由紀夫

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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