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センバツ最多V5度の東邦、4度の中京大中京が愛知県勢を牽引

2022.02.15

センバツ最多V5度の東邦、4度の中京大中京が愛知県勢を牽引 | 高校野球ドットコム
石川 昂弥(東邦)

 2022年第94回選抜高校野球大会([stadium]阪神甲子園球場[/stadium])に出場する32校が決定した。今年の高校野球界がこのセンバツからスタートすることになる。

 1924(大正13)年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

 今回は愛知。ここ8年間、センバツ選出校を出していた(2020年は開催中止)が2013年以来のセンバツ出場校なしとなった。昨年秋の県大会は享栄至学館を決勝で下して優勝。3位の中部大春日丘を合わせた3校が東海大会に出場したが、享栄中部大春日丘は初戦敗退、至学館は4強に進んだが、出場校には選出されなかった。

 過去、愛知でのセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

<愛知センバツ出場回数上位ランキング>
1位 中京大中京 32回
2位 東邦    30回
3位 享栄    11回
4位 愛知商   10回
5位 愛工大名電 9回

 愛知県勢のセンバツ初出場は、第1回(1924年)大会出場の愛知一中(現・旭丘)。県内のセンバツ出場回数トップの中京大中京は、中京商時代の第8回(1931年)大会が初出場。以後、32回の出場を誇る。2位の東邦は東邦商時代の第11回(1934年)大会に初出場して30回の出場を重ねてきた。なお、中京大中京32回、東邦30回は全国のセンバツ出場回数ランキングで龍谷大平安(京都)の41回に次ぐ、2位、3位となっている。

<愛知21世紀枠出場校と結果>
2008年 成章(2回戦)
2015年 豊橋工
※成績未記入は初戦敗退

 過去、愛知県勢の21世紀枠出場は2校。試合会場まで長距離移動となるハンディを克服したと評価された成章は、駒大岩見沢(北海道)に競り勝ち創部103年目で甲子園初勝利。エース小川 泰弘投手(成章ー創価大)は現在「ライアン」の異名で、ヤクルト投手として大活躍している。練習道具を手作りするなどの創意工夫が評価された豊橋工(現・豊橋工科)は初戦で東海大四(現・東海大札幌)に完封負けしている。

 センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。
1位 中京大中京 58勝(優勝4回、準優勝4回、4強6回、8強4回)
2位 東邦    56勝(優勝5回、準優勝2回、4強3回、8強6回)
3位 愛工大名電 16勝(優勝1回、準優勝1回、8強3回)
4位 享栄    12勝(4強1回、8強5回)
5位 愛知商   10勝(優勝1回、4強1回、8強2回)

 愛知県勢のセンバツ初勝利は、第1回(1924)大会出場の愛知一中。初戦で立命館中(現・立命館=京都)を16対3で破っている。勝利数上位はやはり「愛知私学4強」が占めた。

 愛知県勢の最高成績は優勝で、延べ11校がマークしている。東邦が5回で最多。中京大中京4回で続き、愛工大名電愛知商が1回ずつとなっている。学校別のセンバツ優勝回数ランキングでも、東邦の5回が全国トップで、中京大中京の4回が2位となっている。

 愛知勢の初優勝は第11回(1934年)大会の東邦商(現・東邦)で初出場初優勝だった。その初優勝を含めて「選抜中等学校野球大会」と呼ばれていた時代に東邦商として3度優勝。「選抜高等学校野球大会」となってからは東邦として2度優勝しているが、それが「平成最初」と「平成最後」の年だった。

第61回(1989年)大会=東邦
1回戦:6-0 別府羽室台(現・別府翔青=大分)
2回戦:3-0 報徳学園(兵庫)
準々決勝:3-1 近大附(大阪)=延長10回
準決勝:4-2 京都西(現・京都外大西=京都)
決勝:3-2 上宮(大阪)=延長10回

第91回(2019年)大会=東邦
1回戦:3-1 富岡西(徳島)
2回戦:12-2 広島広陵(広島)
準々決勝:7-2 筑陽学園(福岡)
準決勝:4-2 明石商(兵庫)
決勝:6-0 習志野(千葉)

 中京大中京は第15回(1938年)大会に7回目の出場で初優勝。2度目の優勝となった第28回(1956年)大会から10年間、7回出場して優勝3回、準優勝1回の成績を残した。

第28回(1956年)=優勝
第30回(1958年)=準優勝
第31回(1959年)=優勝
第33回(1961年)=初戦敗退
第34回(1962年)=4強
第37回(1965年)=2回戦敗退
第38回(1966年)=優勝
(すべて中京商)

 愛知県勢のセンバツの通算成績は174勝111敗。都道府県別勝利数ランキングは2位。203勝(137敗)の大阪がトップだが、勝率では.611で愛知がトップに立っている。

[page_break:愛知のセンバツ出場校一覧]

【愛知のセンバツ出場校一覧】

大会 年度    出場校
1回 1924(大13) 愛知一中
2回 1925(大14) 愛知一中
3回 1926(大15) 愛知一中
4回 1927(昭2) ―
5回 1928(昭3) 愛知商
6回 1929(昭4) 愛知一中
          愛知商
7回 1930(昭5) 一宮中
          愛知商
8回 1931(昭6) 中京商
          愛知商
9回 1932(昭7) 中京商
10回 1933(昭8) 中京商
          享栄商
          一宮中
11回 1934(昭9) 中京商
          享栄商
          東邦商
12回 1935(昭10) 中京商
           愛知商
           東邦商
13回 1936(昭11) 享栄商
           愛知商
           東邦商
14回 1937(昭12) 中京商
           享栄商
           愛知商
           東邦商
15回 1938(昭13) 中京商
           東邦商
16回 1939(昭14) 中京商
           東邦商
17回 1940(昭15) 愛知商
           中京商
           東邦商
18回 1941(昭16) 一宮中
           東邦商
1942(昭17) 戦争のため中止
1943(昭18) 戦争のため中止
1944(昭19) 戦争のため中止
1945(昭20) 戦争のため中止 
1946(昭21) 戦争のため中止 
19回 1947(昭22) 津島中
           享栄商
20回 1948(昭23) 享栄商
21回 1949(昭24) 岡崎
22回 1950(昭25) 瑞陵
23回 1951(昭26) 中京商
24回 1952(昭27) 豊橋時習館
25回 1953(昭28) 中京商
           豊橋時習館
26回 1954(昭29) 中京商
           岡崎
27回 1955(昭30) ―

28回 1956(昭31) 中京商
29回 1957(昭32) 愛知商
30回 1958(昭33) 中京商
31回 1959(昭34) 中京商
           東邦
32回 1960(昭35) 東邦
33回 1961(昭36) 中京商
           東邦
34回 1962(昭37) 中京商
35回 1963(昭38) 享栄商
           東邦
36回 1964(昭39) 東邦
37回 1965(昭40) 中京商
38回 1966(昭41) 中京商
39回 1967(昭42) 愛知
40回 1968(昭43) 中京商
           名古屋電工
41回 1969(昭44) ―

42回 1970(昭45) 中京
43回 1971(昭46) 東邦
44回 1972(昭47) 成章
45回 1973(昭48) 東邦
46回 1974(昭49) 岡崎工
           中京
47回 1975(昭50) 中京
48回 1976(昭51) 岡崎工
49回 1977(昭52) 名古屋電気
50回 1978(昭53) 刈谷
51回 1979(昭54) 愛知
52回 1980(昭55) 東邦
53回 1981(昭56) 大府
54回 1982(昭57) 愛知
           中京
55回 1983(昭58) 享栄
56回 1984(昭59) 愛工大名電
           愛知
57回 1985(昭60) 東邦
58回 1986(昭61) 東邦
           享栄
59回 1987(昭62) ―
60回 1988(昭63) 東邦
           中京
61回 1989(平1) 東邦
62回 1990(平2) 享栄
63回 1991(平3) 東邦
          愛工大名電
64回 1992(平4) ―
65回 1993(平5) 大府
66回 1994(平6) 大府
67回 1995(平7) 大府
68回 1996(平8) 東邦
69回 1997(平9) 中京大中京
70回 1998(平10) 豊田西
71回 1999(平11) 東邦
72回 2000(平12) 享栄
           愛産大三河
73回 2001(平13) 東邦
74回 2002(平14) 愛工大名電
           中京大中京
75回 2003(平15) 東邦
           愛工大名電
76回 2004(平16) 東邦
           愛工大名電
77回 2005(平17) 東邦
           愛工大名電
78回 2006(平18) 愛知啓成
79回 2007(平19) ―
80回 2008(平20) 中京大中京
           成章
81回 2009(平21) 中京大中京
82回 2010(平22) 中京大中京
83回 2011(平23) ―

84回 2012(平24) 愛工大名電
85回 2013(平25) ―
86回 2014(平26) 豊川
87回 2015(平27) 豊橋工☆
88回 2016(平28) 東邦
89回 2017(平29) 至学館
90回 2018(平30) 東邦
91回 2019(平31) 東邦
92回 2020(令2) 中京大中京
93回 2021(令3) 中京大中京
94回 2022(令4) ―
(2020年は開催中止。☆は21世紀枠)

名古屋電工名古屋電気= 現・愛工大名電
豊橋時習館=現・時習館
豊橋工=現・豊橋工科
東邦商=現・東邦
 津島中=現・津島
 中京商中京=現・中京大中京
 瑞陵=現・愛知商
 享栄商=現・享栄
 一宮中=現・一宮
 愛知一中=現・旭丘

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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