News

平成の広島・大卒ドラ1、10人中5人が新人王!黒原は先輩らに続けられるか

2021.12.27

平成の広島・大卒ドラ1、10人中5人が新人王!黒原は先輩らに続けられるか | 高校野球ドットコム
黒原拓未(関学大)

 広島は2016年から3連覇を達成したが、2019年からは3年連続Bクラスと低迷している。10月のドラフト会議では、隅田 知一郎投手(波佐見ー西日本工業大・西武1位)、山下 輝投手(木更津総合ー法政大・ヤクルト1位)と2度抽選を外した。3度目の入札で獲得したのが、サウスポーの黒原 拓未投手(智辯和歌山ー関西学院大)だった。

 近年の広島のドラフト1位は栗林 良吏投手(愛知黎明ー名城大ートヨタ自動車・2020年1位)、森下 暢仁投手(大分商ー明治大・2019年1位)、小園 海斗内野手(報徳学園・2018年1位)とすでに1軍の戦力となっている選手が多い。黒原にも早い段階から1軍で活躍することが期待される。

 黒原と同じ広島が指名した大卒ドラフト1位の投手は、どのような成績を残してきたのだろうか。1989年(平元)以降の投手たちを振り返ってみたい。

 現役選手では森下をはじめ、野村 祐輔(広島広陵ー明治大・2011年1位)、大瀬良 大地長崎日大ー九州共立大・2013年1位)、岡田 明丈大阪商大高ー大阪商大・2015年1位)、加藤 拓也(現矢崎/慶應義塾ー慶応義塾大・2016年1位)の5名が現在も広島に所属している。

 大瀬良はエース格としてチームを支え、このオフには国内FA権を行使せずに残留を決意。大型契約を結んだ。野村はここ数年苦しんでいるものの、2016年に16勝を挙げるなど通算77勝。3連覇にも大きく貢献した。岡田はここ2年1軍での登板はないが2017年には12勝を挙げている。復活を期待されているが、このオフにトミー・ジョン手術を受けており、来シーズンはリハビリに専念することになる。

 また福井 優也済美ー早稲田大・2010年1位)が現在楽天に移籍し中継ぎとして奮闘中。今シーズンは移籍後最多となる19試合に登板した。

 すでに現役を引退した選手もチームを支えた選手は多い。1年目から守護神として25セーブを挙げ、通算165セーブを記録した永川 勝浩(新庄ー亜細亜大・2002年自由枠)。1年目から2年連続で2桁勝利を挙げた山内 泰幸尾道商ー日本体育大・1994年1位)。その他にも故障で実働は短かったが初年度に12勝をマークした澤崎 俊和志学館ー青山学院大・1996年1位)らの名前が並ぶ。

 平成に入ってから昨年までに広島が獲得した大卒ドラフト1位の投手10名のうち山内、澤崎、野村、大瀬良、森下と実に半分の5名が新人王に輝いている。黒原も先輩たちと同様に新人王を受賞するような活躍ができるだろうか。

<広島大卒ドラフト1位の投手の通算成績>
※自由枠含む
※1989年(平成元年)以降

山内 泰幸尾道商ー日本体育大・1994年1位)※すでに現役を引退
184試合(677回) 45勝44敗1S 防御率4.40

澤崎 俊和志学館ー青山学院大・1996年1位)※すでに現役を引退
180試合(360回) 24勝17敗15S 防御率4.70

永川 勝浩(新庄ー亜細亜大・2002年自由枠)※すでに現役を引退
527試合(582回) 38勝42敗165S 79H 防御率3.46

篠田 純平前橋商ー日本大・2007年大社1位)※すでに現役を引退
99試合(391回) 20勝26敗5H 防御率4.24

福井 優也済美ー早稲田大・2010年1位)※現在は楽天
143試合(618.1回) 32勝41敗 防御率4.58

野村 祐輔(広島広陵ー明治大・2011年1位)
193試合(1143回) 77勝59敗 防御率3.54

大瀬良 大地長崎日大ー九州共立大・2013年1位)
205試合(993回) 67勝44敗2S 24H 防御率3.40

岡田 明丈大阪商大高ー大阪商大・2015年1位)
71試合(376回) 24勝17敗2H 防御率4.36

加藤 拓也慶應義塾ー慶応義塾大・2016年1位)※現在の名字は矢崎
22試合(52回) 1勝3敗 防御率6.23

森下 暢仁大分商ー明治大・2019年1位)
42試合(286回) 18勝10敗 防御率2.52

黒原 拓未智辯和歌山ー関西学院大・2021年1位)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.02

【茨城】常総学院、鹿島学園、水戸一、つくば秀英が4強入り<春季県大会>

2024.05.02

激戦必至の春季千葉準決勝!関東大会出場をかけた2試合の見所を徹底紹介!

2024.05.02

【長野】松商学園、長野日大、東海大諏訪などが県大会出場へ<春季県大会支部予選>

2024.05.02

【四国】高松商、33年ぶりの決勝進出の立役者は茨城の強豪シニア出身の1年生右腕!<春季地区大会>

2024.05.02

春の神奈川準決勝・東海大相模vs.横浜の黄金カード実現! 戦力徹底分析、試合展開大胆予想!

2024.04.29

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.04.28

【広島】広陵、崇徳、尾道、山陽などが8強入りし夏のシード獲得、広島商は夏ノーシード<春季県大会>

2024.04.28

【滋賀】滋賀学園、彦根総合が初戦を突破<春季県大会>

2024.04.28

【鳥取】鳥取城北が大差でリベンジして春3連覇<春季県大会>

2024.04.28

【長野】上田西、東海大諏訪、東京都市大塩尻が初戦突破<春季県大会支部予選>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>