News

阪神村上が9冠達成!元智辯学園右腕がファーム表彰「ジャック」

2021.12.09

阪神村上が9冠達成!元智辯学園右腕がファーム表彰「ジャック」 | 高校野球ドットコム
智辯学園時代の村上 頌樹投手

 日本プロ野球機構(NPB)は6日、今年度の表彰選手を発表した。そのなかで、阪神のルーキー村上 頌樹(しょうき)投手(智辯学園ー東洋大)がファーム表彰6部門を受賞した。

 優秀選手賞、優秀投手賞、新人賞、技能賞、ビッグホープ賞、期待賞(ウエスタン・リーグのみ)の6部門。努力賞と殊勲賞こそ、同じ阪神の小野寺 暖外野手(京都翔英ー大阪商業大)が受賞したが、8部門中6部門を村上1人で手にした。

 村上は智辯学園(奈良)から東洋大を経て、2020年ドラフト5位で阪神に入団した。智辯学園時代の3年春、2016年センバツで決勝戦サヨナラ勝ちという劇的優勝を果たしたが、忘れられない思い出がある。

 智辯学園は大会初日の第一試合、いわゆる「開幕戦」で福井工大福井と対戦した。後攻だった智辯学園。大会の始まりを告げる第1球は、智辯学園のエース村上が投じていた。そして、大会の終わりを告げる決勝戦のラストは、自らのバットでのサヨナラ打だった。自分が投げて大会が始まり、自分が打って大会が終わった。初戦から決勝までの5試合を完投。669球投げ切って3失点、防御率0.38の驚異的な数字をマークした。まさに大会の「主演男優」だった。

 高松商(香川)との決勝戦で、センター超えのサヨナラ打を放った背番号1を記者席から見ていて鳥肌が立ったものだ。この「不思議な運」はいつか花咲くと思った。

 プロ1年目、一軍では2試合登板で0勝1敗、防御率16.88の成績だが、ウエスタン・リーグでは17試合を投げて、10勝1敗、勝率.909。84.2回を投げ75奪三振23四球(0死球)、防御率2.23。ファームの「最多勝利投手賞」「勝率第1位投手賞」「最優秀防御率賞」の「3冠」を達成した。本人からすればファーム成績なので、誇らしくはないだろうが、冒頭の6部門表彰と合わせて「9冠」を手にした。

 投手力が安定している阪神だけに、1軍での争いも簡単ではないだろうが、「不思議な運」の持ち主でもあり、来年の今頃、新人王候補に名が挙がっていることを期待したい。

(記事:浦田 由紀夫

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.05.18

【岩手】一関二、盛岡誠桜などが初戦を突破<春季大会>

2024.05.18

【関東】昌平・山根が2発5打点、東海大相模・4番金本が2ランなどで初戦を快勝、東海大菅生は山梨学院を完封<春季地区大会>

2024.05.18

【長崎】長崎西、島原中央などが初戦を突破<NHK杯地区予選>

2024.05.18

【春季関東大会】白鴎大足利・昆野が最速152キロを計測!前橋商の剛腕・清水はまさかの5失点…。チームもコールド負け!

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.14

大阪体育大の新入生に兵庫大会8強の145キロ右腕、金光大阪の1番センター、近大附の4番打者など関西地区の主力が入部!

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?