Column

埼玉代表は、集中力ある浦和学院か、成長著しい新鋭・昌平か

2021.07.27

埼玉代表は、集中力ある浦和学院か、成長著しい新鋭・昌平か | 高校野球ドットコム
三奈木亜星(浦和学院)、吉野創士(昌平)

 第103回全国高校野球選手権埼玉大会の決勝戦は、浦和学院昌平の対決となった。両校は春季県大会準決勝で対決しており、浦和学院が壮絶な打撃戦の末、逆転サヨナラ勝ちを収めている。

 「あんな試合はなかなかできないです」と森監督が振り返るように初回に6点を入れられながらも神がかりな粘りで逆転勝利を収めたこの一戦は昌平投手陣に大きな影響を与えた。

 夏にかけての昌平投手陣の成長は著しい。130キロ中盤の速球ながら、最も安定感のある田村 廉、130キロ後半の速球を投げ込む渋谷 真宣川島 新大と継投策で逃げ切りつつ、強力打線で打ち勝つ野球を見せてきた。打線は高校通算56本塁打のスラッガー・吉野 創士に加え、今大会打撃好調の福地 基、4番・古賀 智己を中心とした打線で得点を挙げていきたい。

 一方、浦和学院は左腕・宮城 誇南、内野手と投手を兼任する金田 優太吉田 匠吾、この夏に浮上した技巧派左腕・芳野 大輝の4人が中心。146キロ右腕・三奈木 亜星は打者に専念している。打線では強打の捕手・吉田 瑞樹など、1人1人のタレント力は県内屈指だが、準々決勝以降は苦しい戦いが強いられている。

 ただ、一気にチャンスを作れば畳み掛ける集中力の高さはさすが名門である。

 浦和学院とすれば早めに主導権を握っていきたい。一方、昌平はロースコアで終盤戦に入って、終盤からしかけていきたいところ。

 長年、埼玉をリードしてきた浦和学院が優勝するか、それとも新鋭・昌平が新たな歴史を作るのか、注目の一戦は激戦を期待したい。

(文=河嶋 宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.26

新潟産大附が歓喜の甲子園初出場!帝京長岡・プロ注目右腕攻略に成功【2024夏の甲子園】

2024.07.27

昨夏甲子園4強・神村学園が連覇かけ鹿児島決勝に挑む!樟南は21度目の甲子園狙う【全国実力校・27日の試合予定】

2024.07.26

名将の夏終わる...春日部共栄・本多監督の最後の夏はベスト4で敗れる【2024夏の甲子園】

2024.07.26

報徳学園が3点差をひっくり返す!サヨナラ勝ちで春夏連続甲子園に王手!【2024夏の甲子園】

2024.07.26

「岐阜県のレベルが上がっている」県岐商が2年ぶりの決勝進出も、岐阜各務野の戦いぶりを名将・鍛治舎監督が称賛!【24年夏・岐阜大会】

2024.07.25

まさかの7回コールドで敗戦...滋賀大会6連覇を目指した近江が準決勝で涙【2024夏の甲子園】

2024.07.24

享栄、愛工大名電を破った名古屋たちばなの快進撃は準々決勝で終わる...名門・中京大中京に屈する

2024.07.21

【中国地区ベスト8以上進出校 7・20】米子松蔭が4強、岡山、島根、山口では続々と8強に名乗り、岡山の創志学園は敗退【2024夏の甲子園】

2024.07.21

愛工大名電が今夏3度目のコールド勝ちでV4に前進!長野では甲子園出場37回の名門が敗退【東海・北信越実力校20日の試合結果】

2024.07.21

名将・門馬監督率いる創志学園が3回戦で完敗…2連覇狙う履正社は快勝【近畿・中国実力校20日の試合結果】

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.07.08

令和の高校野球の象徴?!SJBで都立江戸川は東東京大会の上位進出を狙う

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.28

最下位、優勝、チーム崩壊……波乱万丈のプロ野球人生を送った阪神V戦士「野球指導者となって伝えたいこと」