骨折乗り越えた虎の主将・糸原健斗(開星出身)の高校最後の夏
開星時代の糸原健斗(阪神タイガース)
プロ野球開幕が例年よりも遅れた2020年。一時ケガで一軍を離脱したものの、9月4日に昇格して9月7日の読売ジャイアンツ戦で3号ホームランを放つなど現在は打率.311を残しているキャプテン・糸原健斗の高校時代を振り返りたい。
〇糸原健斗(島根・開星 2010年)
島根大会
2回戦 8対0 江津工
3回戦 7対0 松江南
準々決勝 10対0 邇摩
準決勝 4対1 浜田
決勝 4対0 大田
選手権
1回戦 5対6 仙台育英
高校野球ファンには記憶に深く刻まれている2010年夏の甲子園、仙台育英のレフトの三瓶がサヨナラのピンチから大飛球を捕球し幕を閉じた開星対仙台育英の試合、その大飛球を放ったのが糸原だ。
1年秋の中国大会で9打席連続安打を放ち一躍注目を集めた糸原。2年春の選抜では優勝候補の慶應義塾を破るなど7打数4安打と活躍をし、二年秋の中国大会では4本塁打の活躍でチームを選抜に導く。
3年夏は3回目の甲子園。島根県ナンバーワン打者として評されていた糸原は最後の夏にも全国屈指の好打者として多くの注目が集まった。
しかし高校最後の試合となった仙台育英戦では5打数0安打に終わり糸原の夏は幕を閉じた。1年秋に潰瘍性大腸炎に苦しみながらも大病を乗り越えて高校3年間の野球を不動の1番サードとしてやり通した。
高校卒業後、明治大学に進学し3年時に春秋連続で三塁手のベストナインに選ばれ、大学選手権では打率.500を残し首位打者に輝くなど活躍。大学卒業後にはJX-ENEOSに入社して2年目には3番打者としてチームを引っ張った。2016年NPBドラフト会議で阪神タイガースからドラフト5位の指名を受けてプロ入り。18年と19年には全試合出場するなど欠かせない選手となっている。
(記事=編集部)