東北楽天の岩見 雅紀(比叡山出身)が1軍初アーチ。六大学が生んだ大砲は覚醒なるか
慶應義塾大時代の岩見 雅紀(比叡山出身)
パ・リーグ3位に位置付けてAクラスを死守する東北楽天。10日の首位・福岡ソフトバンクとの一戦は、2対9で敗れたものの、将来のスラッガー候補が1軍で初アーチを描いた。それが2017年のドラフトにて2位指名を受けた岩見 雅紀(比叡山出身)である。
ルーキーイヤーとなる2018年に12試合出場をしたものの、24打席ノーヒット。2019年は1度も1軍の舞台に立つことなく、2軍での生活が続く。67試合に出場して、打率.234、32安打、6本塁打、15打点とまずまずの成績。少しずつ経験を積んで成長をしてきた。
慶應義塾大時代は重心を少し落として軸足となる右足の股関節にタメを作っておき、深い懐にボールを呼び込んでボールを押し込んでいくスイングが印象的だった。
だが10日の試合ではあまり重心を下げることなく、少し突っ立っている状態から、タイミングを取る際に、ほんのちょっと重心を落としてボールを迎え入れるフォームに変わっていた。相手の東浜巨(沖縄尚学出身)のカーブに少し態勢を崩しながらも、我慢して前で上手く捉えられた技ありの一発。プロでの3年間でパワーだけではなく、技術も磨いてきたことがわかったホームランだった。
比叡山時代は甲子園経験はないものの、慶應義塾大時代は2年生春からベンチ入りを果たし、2年生秋に初めてホームランを放つ。すると、大学日本代表には2度選出され、4年生秋までに21本塁打をマークして歴代3位の記録を打ち立てるなど、存在感を示していた。
六大学が生んだ大砲がこの1本をきっかけに覚醒なるのか。今後の活躍からも目が離せない。
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