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第92回センバツ、無観客で開催準備も11日に臨時運営委員会で再協議

2020.03.05

第92回センバツ、無観客で開催準備も11日に臨時運営委員会で再協議 | 高校野球ドットコム

 毎日新聞社、日本高等学校野球連盟(日本高野連)は4日に第92回選抜高等学校野球大会の第3回運営委員会と、日本高野連の臨時理事会を開催し、第92回選抜高等学校野球大会の開催について協議されました。

 現時点で出場校に対して、無観客試合での実施に向けて準備を要請しつつ、開催可否については、来週11日の午後3時から臨時運営委員会を実施して、新型コロナウイルス感染予防対策、出場校の健康状況、国内の感染状況、政府の対応などの要素を総合的に見て判断することとし、最後まで出場校が試合する機会を模索することと決まりました。ただし、臨時運営委員会後も注意深く情勢の推移を見ながら、19日の開幕まで開催の可否を判断していくとのことです。

 出場校のベンチ入りメンバー以外の部員、保護者、学校関係者なども入場は不可となる見込みです。

 また、12日の代表者会議とキャプテントーク、15日と16日の[stadium]甲子園[/stadium]練習、18日の開会式リハーサル、19日の開会式の中止を決定。13日の組み合わせ抽選会は、開始時刻を9時から14時に変更し、主催者スタッフによる代理抽選に変更となります。このため、出場校の監督、責任教師(部長)、主将は13日に抽選会場に来場することはなくなります。
このほか、15日までは出場校に練習試合と遠征合宿の自粛が要請されました。政府からの休校要請により、出場校でも対応策がとられていて、移動に伴う感染リスクの軽減、大会へ向けての公平性を保つ目的で15日までは自校での練習に限ることが要請されます。

 さらに今後は、

・出場校の宿舎生活
・チームの輸送対策
・球場内での感染防止対策
・NPBとJリーグが主催する「新型コロナウイルス対策連絡会議」(次回:9日)への出席
・大会期間中は[stadium]甲子園球場[/stadium]内のメディア受付で検温などの協力を求める

といった各種対策を講じていくことが決まりました。

 なお、28日にスタートした前売り入場券は販売が中止され、既に購入されたものについては払い戻しに応じるとのことで、詳細は日本高野連のHPに後日記載されます。

 日本高野連の八田英二会長は、「開催を中止にするのは最も簡単な選択。何とか、球児たちの[stadium]甲子園[/stadium]でプレーをしたいという熱い思いに応えるために、あと1週間努力を続けたい」とこの日の決定に至った理由を話しました。

 主催者が3時間以上話し合って出したこの日の結論。様々な声がありますが、どうなるにせよ、結論を尊重してみませんか!

(記事=松倉 雄太

以下、日本高野連HPに記載された発表文

第92回選抜高等学校野球大会の開催について

 新型コロナウイルスによってお亡くなりになった方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、1日も早く流行が終息することを願っております。

 各地で感染者が確認され、多くの方が不安を抱えて生活をされています。安倍首相の要請を受けて、全国の多くの小中高が臨時休校になり、全国各地でイベントやスポーツ大会の中止も相次いでおり、19日から開催予定の第92回選抜高校野球大会について、主催者である私たちは開催するべきかどうか、感染症の専門家の意見なども聴いて、議論を重ねてきました。その結果、すべての出場校の意向も踏まえたうえで、無観客試合を前提に準備を進めていただくことを、本日の大会運営委員会で決定しました。

 ただ、感染を巡る状況は予断を許しません。情勢を注意深く見守り、11日の臨時運営委員会で改めて無観客での開催が可能か協議いたします。その後も選手たちの安全を最優先に考え、必要に応じて随時、判断してまいります。無観客で開催した場合には、スタンドでの出場校の応援なども遠慮していただきます。出場校から派遣していただく選手らの人数制限、開会式の中止、組み合わせ抽選会の代理抽選、検温の徹底やマスクの配布、宿舎や移動時の感染防止対策など、選手たちはもちろん、大会に関わるすべての方の健康を最優先に考えたさまざまな対策を実施していきます。対策や実施の詳細は専門家などの意見も踏まえて、11日までにまとめます。

 選抜高校野球大会は1924(大正13)年に誕生しました。以降、太平洋戦争による中断こそありましたが、無観客での開催は初めてです。感染流行の終息を見通すことができない状況で、「開催するべきではない」という意見もたくさんいただいています。心配の声があがるのは当然のことだと思いますが、「何とか開催してほしい」という意見も多く寄せられています。いずれの意見も重く受け止めたうえで、夢をつかんだ選手たちに何とか甲子園の土を踏ませてあげたいという思いから、判断しました。

2020年3月4日
日本高等学校野球連盟
毎日新聞社

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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