急逝した高木守道氏の母校・県立岐阜商は粘り強さでセンバツなるか
1月17日、「ミスタードラゴンズ」の愛称で親しまれていた高木守道氏(78)が急性心不全で亡くなった。
高木氏は1960年に中日へ入団すると、1年目から一軍で活躍。4年目となった1963年には二塁のレギュラーを確保し盗塁王を獲得する。その後、1980年の現役引退まで中日一筋で2282試合に出場。通算2274安打、369盗塁はともに球団2位の記録となっている。現役を引退後には監督として中日を率い3度のAクラス入り。2006年に野球殿堂入りもはたした球界のレジェンドである。
そんな高木氏は県立岐阜商業高校の出身だ。野球界のOBでは史上2人目の完全試合達成者である武智文雄(元近鉄)や和田一浩(元中日ほか)、英智(元中日)らの名前が挙がる。
現役選手では石原慶幸(広島)や三上朋也(DeNA)、高橋純平(ソフトバンク)がOBとして活躍中。その他にもシドニーオリンピック、女子マラソンの金メダリスト高橋尚子や男子マラソンで活躍した早田俊幸と野球界だけではなく、陸上界にも人材を輩出していることでもよく知られている。
また、これまでに春夏合わせて56回(春28回、夏28回)の甲子園出場を誇る名門校でもある。昨秋の岐阜大会で優勝し、東海大会では準優勝と2015年以来、5年ぶりとなる今春のセンバツへの出場はほぼ確実なものとした。
鍛治舎巧監督
東海大会準決勝の加藤学園高校戦(静岡)では、6回表終了時点で3点のビハインドから終盤に追いつき、延長戦で振り切った。敗れはしたものの、決勝の中京大中京高校戦(愛知)でも4点ビハインドの8回に一度は追いつく粘りを見せている。
まさに高木氏が監督時代に見せた「勝ちたい執念」を体現しているかのような野球である。
同校OBである鍛治舎巧監督率いる現役生たちが、甲子園の舞台で高木氏に届くような執念を見せてくれることに期待したい。
<通算成績>
高木守道(中日)
2282試合/打率.272(8367打数2274安打)/236本塁打/813打点/369盗塁
※盗塁王3度
(記事=勝田 聡)
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