松本剛や伊藤拓郎など.. 2011年夏の甲子園に出場した帝京高校OBの現在
高校時代の伊藤拓郎、石川亮
11月9日、秋季東京都大会準決勝で帝京高校が創価高校を3対2のサヨナラで下し、2011年夏の全国高校野球選手権大会(以下、夏の甲子園)以来となる甲子園へ大きく前進した。
帝京高校が前回出場した2011年夏の甲子園の登録メンバーからは、3人のNPBプレーヤーが生まれている。松本剛(日本ハム)、石川亮(日本ハム)、伊藤拓郎(元・DeNA)だ。
松本は2011年のドラフト会議で日本ハムから2位という高評価を受けプロ入りを果たす。二軍で実績を積みながら、一軍での出番を増やしていきプロ入り6年目の2017年シーズンに初めて規定打席に到達。打率.274(402打数110安打)と結果を残し、大きく飛躍した。試合での出場はほぼ外野だが、内・外野を守ることのできるユーティリティー性もあり、そのオフに行われた第1回アジアプロ野球チャンピオンシップの日本代表にも選出されている。
期待のホープだったが、翌年以降は結果を残すことができず伸び悩んでいるのが現状だ。2019年シーズンは夏場に肘の手術を行ったこともあり、一軍出場はわずか4試合。2020年は巻き返しを期するシーズンとなる。
一方の石川は松本や伊藤の2学年下の世代。彼らより遅れること2年。2013年ドラフト8位で日本ハムから指名を受け入団に至った。捕手というポジションもあり二軍で経験を積む日々が続いていたが、徐々に一軍での出場試合数を伸ばしていく。2019年シーズンは46試合(捕手として45試合)に出場。これは清水優心の95試合についで、捕手としてはチーム2位の出場試合数となっている。2020年シーズンは正捕手獲りに挑む。
すでに伊藤はDeNAを退団し、ルートインBCリーグの群馬ダイヤモンドペガサスを経て、現在は活躍の場所を社会人野球の日本製鉄鹿島に移している。先日行われた社会人野球日本選手権でも登板を果たした。
帝京高校における最後の甲子園戦士たちは、母校の後輩たちが甲子園への切符を目指し戦っていることを発奮材料とし、自身の力に変えることができるだろうか。どんな舞台でも「帝京魂」を胸に輝くことを期待したい。
(記事:勝田聡)