【河嶋宗一のスカウティングメール】野球選手としての成長も見える西川 僚祐(東海大相模)
年間300試合観ている高校野球ドットコムのスカウト部長こと河嶋宗一から、今週もスカウティングメールが届きましたよ。今週はどんな選手が、メガネの奥で鋭く光る河嶋の目に留まったのでしょう?
西川 僚祐(東海大相模)
高校野球ドットコムのスカウト部長・河嶋宗一です。毎週月曜に、この1週間で見つけた逸材を紹介していきます!宜しくお願い致します。
今回は東海大相模の2年生スラッガー・西川 僚祐選手を取り上げます。
常に豪快なスイング。本塁打を放った時、滞空時間が長く、場外級のホームランを見せる。それが西川選手です。名門・佐倉シニア時代は、ジャイアンツカップ優勝を経験。決勝戦では豪快な本塁打を放った打球は中学生離れしていました。東海大相模に入学すると、1年夏の北神奈川大会で本塁打を放ち、パワーを存分に発揮していましたが、東海大相模に入学して最も鍛えられたのは走塁。
「相模は走塁のチームなので、走塁を徹底的に鍛えられました。今まで4番打者だったので走ることは少なかったのですが、相模にきて盗塁もするようになりました」
星稜との練習試合では、奥川恭伸投手から盗塁を決める場面もありました。この盗塁について西川選手は「クイックが遅いということもあったので、積極的に走っていきました」
中学時代、取材した時と比べると、体もだいぶ引き締まり、筋肉質の体型へ。野球選手としての成長を実感します。
持ち味の長打力は6月23日の時点で高校通算38本塁打(自己申告)と高校2年としては圧巻の数字です。しかし本人は本塁打の数字よりも、好投手2人に抑えられた悔しさの方が大きいと語ります。1人目が篠木健太郎投手(木更津総合)。関東大会で対決し、無安打に抑えられました。2人目は奥川投手です。この試合の6回裏には同点二塁打を打ったとはいえ、2三振。
「同点打はうまく打てましたが、奥川さんのボールは本当に速かったですし、変化球も良かったです。こういう投手と対戦して自分の実力不足を実感します」
しかし、夏へ向けて好投手と対戦できたのは収穫と考えている西川選手。現在の課題は「無駄をなくすこと」。始動からインパクトに入るまでの無駄な動きを省き、高確率で芯に捉えられる打撃を目指しています。それはすべて甲子園にいくため。そして好投手多く擁する横浜投手陣を攻略するため。
今年は主力打者として二度目の夏を迎える西川選手。さらなる爆発を期待したいですね。