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中日・柳裕也は横浜高校OBでは珍しい大学進学組

2019.07.01

 プロ野球は前半戦の山場であるセ・パ交流戦が終了した。MVPを松田宣浩(ソフトバンク)が受賞し、日本生命賞には柳裕也(中日)と鈴木大地(ロッテ)が選ばれた。

 なかでも柳はこれまでのキャリアでタイトル獲得や表彰がなく、プロ入り後初の勲章となった。そんな柳は名門横浜高校の出身。一学年上の近藤健介(日本ハム)と乙坂智(DeNA)がおり、下級生ながら近藤とバッテリーを組み全国大会への出場も果たしている。

大学進学組の投手は松井光介以来

中日・柳裕也は横浜高校OBでは珍しい大学進学組 | 高校野球ドットコム
横浜時代の柳裕也

 横浜高校のOBを見渡すと、松坂大輔(中日)や筒香嘉智(DeNA)らに代表されるように高卒でプロ入りを果たす選手が多い。しかし、柳は明治大学への進学を選択した。

 横浜高校のエースから明治大学のエース、そして主将も歴任しドラフト1位でのプロ入りを果たした稀有な存在である。同校出身者で大学を経由した選手は多くない。NPBに所属する現役選手では柳の他に下水流昂青山学院大学→ホンダ→広島)、倉本寿彦創価大日本新薬→DeNA)、ルーキーの渡邊佳明明治大→楽天)の3人しかいない。

 とくに投手では珍しく、松坂世代(1980年4月2日〜1981年4月1日生)以降のドラフトでは2005年大学生社会人ドラフト3巡目の松井光介亜細亜大→JR東日本→ヤクルト)と柳のふたりのみ。成瀬善久(オリックス)、涌井秀章(ロッテ)らは高卒でそのままプロ入りを果たしている。

 松坂が高卒プロ入りで実績を残し、成瀬や涌井がそれに追随した。そういった成功例が続いたことが高卒からのプロ入りを後押ししたのかもしれない。進学から実績を残した柳の例がでたことで今後は進学を選択する選手が出てくる可能性もありそうだ。

 今年プロ志望届を出せば、ドラフト上位指名が予想される及川雅貴はどのような選択をするのだろうか。その動向から目が離せない。

【横浜高校OB・現役選手】
※2019年シーズンNPB所属
※所属は2019年現在
<高卒プロ入り>
松坂大輔(中日)
成瀬善久(オリックス)

涌井秀章(ロッテ)

石川雄洋(DeNA)

福田永将(中日)

高浜卓也(ロッテ)

筒香嘉智(DeNA)

近藤健介(日本ハム)

乙坂智(DeNA)

浅間大基(日本ハム)

高浜祐仁(日本ハム)

藤平尚真(楽天)

増田珠(ソフトバンク)

万波中正(日本ハム)

<進学後プロ入り>

下水流昂青山学院大→ホンダ→広島

倉本寿彦創価大日本新薬→DeNA)

柳裕也明治大→中日)

渡辺佳明明治大→楽天)

文=勝田聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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