News

適度な緊張感を維持しよう

2019.06.25

適度な緊張感を維持しよう | 高校野球ドットコム
緊張とリラックスのバランスの取れた状態が望ましい。

 大事な試合になると緊張していつもどおりのプレーができなかったり、気がついたらあっという間に試合が終わっていた…という経験をしたことのある選手もいるのではないでしょうか? 緊張は「うまくいかなかったらどうしよう」「失敗したらどうしよう」という不安や恐怖から生まれる反応で、こうした緊張は誰にでも起こるものです。持てる実力を十分に発揮するためには、リラックスしすぎても緊張しすぎてもあまり良くありません。ちょうどいい緊張感を保ちながらプレーに集中できる状態が望ましいと言えるでしょう。

 緊張しているときは自律神経の一つである交感神経が優位に働いています。心臓もドキドキし、呼吸も浅く速くなります。このような状態のときはゆっくりと深呼吸を行いましょう。自分で脈をとってみるとわかるのですが、大きく息を吐きながら脈を測ると心拍が少しゆっくりしてきます。これは副交感神経の作用によって速い心拍を落ち着かせるように働くからです。

 また「打席に立つといつも力んでしまう」という選手は筋肉を一度収縮させて脱力する筋弛緩(きんしかん)法を行ってみましょう。打席に立つ前に肩をすくめるシュラッグ動作を行います。このとき思いっきり力むことがポイントです。3秒ほどキープしたら息をフッと吐いて脱力します。これを2〜3回繰り返すようにすると緊張によって力んでいた体が適度にゆるみます。

 緊張して肩が上がった状態では、プレーそのものにも力が入ってしまい、スムーズな動作を妨げます。車に例えてみるとアクセルを踏みながら(力を出したい)、ブレーキを踏んでいる(力を入れている)ようなもの。インパクトの瞬間に大きな力が発揮できるように、適度にゆるんだ状態から力を出すことを心がけましょう。

 呼吸や筋収縮のパターンによっても緊張をある程度コントロールすることが可能です。誰でも大事な試合になればなるほど実力を発揮したいと思うのは当然のことと言えるでしょう。良い緊張感を保ちながらいつもどおりのプレーができるように、こうした方法があるということもぜひ覚えておきましょう。

文:西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.22

【愛知・全三河大会】三河地区の強豪・愛知産大三河が復活の兆し!豊川を下した安城も機動力は脅威

2024.05.22

【秋田】明桜と横手清陵がコールド勝ちで4強入り<春季大会>

2024.05.22

阪神・佐藤がフェンス直撃のタイムリー!昨日のHRに続き今日もバットで結果!再昇格へ連日アピール!

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.17

「野球部や高校部活動で、”民主主義”を実践するには?」――教育者・工藤勇一さん【『新しい高校野球のかたち』を考えるvol.5】

2024.05.16

【宮城】仙台一、東北、柴田、東陵がコールド発進<春季県大会>

2024.05.19

【東海】中京大中京がコールド勝ちで17年ぶり、菰野は激戦を制して23年ぶりの決勝進出<春季地区大会>

2024.05.18

【秋田】明桜がサヨナラ、鹿角は逆転勝ちで8強進出、夏のシードを獲得<春季大会>

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.22

【鳥取】昨年秋と同じく、米子松蔭と鳥取城北が決勝へ<春季県大会>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【岩手】盛岡中央、釜石、水沢が初戦を突破<春季地区予選>