高校時代は9番打者?!西武ライオンズ3位・山野辺翔選手に学ぶ「大器晩成」の歩み
桜美林大学時代の山野辺翔選手
日本には「大器晩成」という言葉が昔からあります。徐々に実力を養っていき、後に大成するという意味の言葉ですが、この言葉を地で行くような野球人生を歩む選手が、2018年のドラフトで西武ライオンズに指名されました。
その選手とは、山野辺翔選手です。桜美林大学時代は、1番打者として明治神宮大会準優勝を経験し、その後に入社した三菱自動車岡崎でも、スピード感溢れるプレースタイルを武器に活躍した山野辺選手。
一見、順風満帆にも映る経歴ですが、実は桐蔭学園高校時代は9番打者でした。最後の夏では決勝戦まで勝ち進み、松井裕樹(桐光学園-東北楽天)と対戦し、2打数1安打2打点の記録を残しています。
高校野球で下位を打っていた選手が、大学でも野球を続けることはあまり多くありません。そんな中で、大学、社会人と諦めずに努力を続け、ドラフト指名を勝ち取った山野辺選手は、まさに大器晩成型の努力の選手といえるのです。
山野辺選手の「大器晩成」ストーリーは、ここで終わりとは思っていません。
西武ライオンズのドラフト3位といえば、浅村栄人選手(2008年指名)、秋山翔吾選手(10年指名)、金子侑司選手(12年指名)、外崎修汰選手(14年入団)と、近年チームの主力となる野手が続々と指名されています。山野辺選手もその流れに乗り、プロの舞台でさらに「大成」することを期待したいと思います。
そして、今は下位打線を打っている高校球児でも、夢を諦めるのはまだ早いです。高校卒業後に実力が開花し、プロの舞台へ進んだ選手が実際にいるだけに、努力を続ける価値は大いにあります。第2の山野辺選手を目指して、日々努力を積み重ねましょう。
文:栗崎 祐太朗