News

節目の30歳! 来シーズンは1989年生まれ世代の切磋琢磨に期待

2018.12.03

 今年のストーブリーグは1989年生まれ世代(1989年4月2日から1990年4月1生まれ)の話題が豊富だ。丸佳浩(広島)がFA宣言をすれば、菅野智之(巨人)は12球団最速で開幕投手に指名された。さらに菅野は背番号「18」を杉内俊哉から受け継ぐことも決定している。スタルヒンや藤田元司堀内恒夫桑田真澄と歴代のエースたちが背負ってきた伝統の番号を来シーズンから身にまとう。

 その他にはヤクルトを戦力外となった由規が地元である仙台に本拠地を置く、楽天と育成契約を締結。来シーズン中の支配下登録を目指している。

 そんな1989年生まれ世代だがドラフト時と現在で大きく情勢は変わっている。

菅野、丸が世代の中心へ

節目の30歳! 来シーズンは1989年生まれ世代の切磋琢磨に期待 | 高校野球ドットコム
仙台育英時代の佐藤由規

 1989年生まれ世代が初めてドラフトにかかったのは2007年のことだ。その当時、話題になったのは「高校生ビッグ3」と呼ばれた中田翔大阪桐蔭高)、唐川侑己成田高)、佐藤由規仙台育英高)の3人だった。当時は高校生ドラフトとして実施されていたこともあり、3人に指名が集中。抽選の結果、中田が日本ハム、唐川がロッテ、由規(佐藤由規)がヤクルトへそれぞれ入団。丸も広島の3巡目で指名され入団に至っている。

 その後、しばらくはビッグ3の3人が世代を牽引していった。しかし、2011年以降のドラフトで同世代の大卒組や社会人組がプロ入りを果たすと数年で情勢が変わってくる。

 菅野をはじめ、野村祐輔(広島広陵高→明治大→広島)、菊池涼介(武蔵工業大第二高→中京学院大→広島)といった大卒組。さらには田中広輔東海大相模高→東海大→JR東日本→広島)小林誠司(広島広陵高→同志社大→日本生命→巨人)、吉田一将青森山田高→日本大→JR東日本→オリックス)といった社会人組が頭角を現してくる。今シーズンは井上晴哉崇徳高→中央大→日本生命→ロッテ)もブレイクを果たした。

 今シーズンを振り返ってみても中田がゴールデングラブ賞を受賞したものの、菅野が沢村賞などタイトルを複数受賞。丸がMVPにベストナイン、ゴールデングラブ賞。さらには菊池、田中もゴールデングラブ賞を受賞している。世代を牽引していくメンバーが入れ替わっているのだ。

 しかし、唐川は今シーズン途中から中継ぎに転向し活路を見出した。由規も育成契約からの再起を目指している。まだまだ、主役を奪い返す力は残っているはずだ。節目の30歳となる来シーズン、1989年生まれ世代のさらなる切磋琢磨に期待したい。

(記事=勝田聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.16

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.16

【大阪】17日に抽選会!打倒・大阪桐蔭なるか、大阪学院大高や興國などはもちろん、ノーシードの履正社の対戦相手も注目<夏の甲子園県大会組み合わせ>

2024.06.16

青学大が中田、藤原のタイムリーで逆転に成功!1点をリードして後半戦へ!【全日本大学選手権決勝】

2024.06.16

【東北】17日に準決勝!近年強さが目立つ青森勢か、盛岡大附の復活Vなるか<地区大会>

2024.06.16

大阪工業大の新入生に八戸学院光星の二塁手、敦賀気比、東海大星翔の正捕手など甲子園組や近畿の逸材が入部!

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】

2024.06.11

センバツ出場・東北のレギュラー左翼手がプロボクサー挑戦へ! エースはENEOS、主力は國學院大、国士舘大などへ進学【卒業生進路】

2024.06.16

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.14

15日に夏の甲子園抽選会!超激戦区・愛知が誇る逸材を一挙紹介!素材の宝庫・愛工大名電、中京大中京の149キロ右腕…そしてモイセエフはどこまで成長したのか?今年も全国クラスの逸材が点在!【注目選手リスト】

2024.06.11

【北海道】十勝支部は12日に抽選会!帯広大谷、白樺学園の初戦の相手に注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得