宇部商vs小野田工
宇部商エース田中未来の好投で初戦突破！
好投の田中未来（宇部商）
開幕を迎えた春季山口県大会地区予選。[stadium]宇部市野球場[/stadium]での第三試合を戦うのは、宇部商と小野田工。昨秋16強まで勝ち進んだチーム同士の顔合わせとなった。
先攻・宇部商、後攻・小野田工。先発は宇部商が田中 未来、小野田工が松浦 憂也。共にエースを先発のマウンドに送り込んだ。
田中、松浦、両投手ともに2イニング連続の三者凡退。上々の滑り出しを見せ、投手戦の予感が球場に立ち込めたが、3回に試合が動く。
先手を奪ったのは宇部商。3回表、失策で出塁した走者を二塁に進め、1番浜口 高彰が左前に適時打を放つ。
追う小野田工は直後の3回裏、先頭の7番中村 拓人が失策で出塁し、宇部商と同じ形でチャンスを作る。一死後、9番松浦 憂也が放った打球が、失策を誘い、その間に二走が生還。相手の守備の綻びが重なり、小野田工が同点に追いつく。
追いつかれた宇部商は、グラウンド整備直後の6回表に1点、更に9回表にも4番村田 陸、5番平野 拓海の連続長打で1点追加。
9回裏は宇部商先発の田中 未来が三者連続三振を奪い、試合終了。失策が失点に繋がる苦しい展開だったが、後半勝負に競り勝った。
先発の左腕・田中は被安打2、四死球0の内容。ピンチでも落ち着きを失わない、丁寧なマウンド捌きで勝利を手繰り寄せた。
敗れた小野田工も走塁を中心に、随所で積極性が垣間見える好チーム。ここから夏に向けての飛躍も期待できそうだ。
2007年春以来、甲子園から遠ざかっている名門・宇部商。昨夏は4強入りを果たし、復活への機運は高まりつつあるだけに、弾みをつける春にしたいところ。今後の戦いぶりにも注目だ。
（文・写真＝井上 幸太）
