冬のトレーニングを評価する
ティーバッティングで身体の軸がぶれないかどうかを確認してみよう
■冬のトレーニングを評価する
オフシーズンに入って2ヶ月あまり経ちましたが、チームや個人で体力トレーニングを続けているところも多いと思います。シーズンまでにはまだ1ヶ月程度ありますが、この段階でトレーニングの成果について一度チェックしてみると良いでしょう。
トレーニングを評価することは「トレーニングを継続した今の現状を把握」し、「トレーニングの方向性が正しいかどうか」を確認することにつながります。重りを使ったウエイトトレーニングであれば扱える重量が増えているかどうかの確認(1回挙上重量をはかる、もしくはある一定の重さについて回数をカウントする等)を行います。またランニング種目であれば単純にタイムを測定し、前回の測定値と比べて向上しているかどうかをチェックします。チーム内での順位を競うこと(相対評価)はチーム全体の底上げやモチベーションアップにはつながりますが、あくまで以前の自分と比べて、現在の自分はどうかということを基準にしましょう(絶対評価)。
またこれと並行して野球の動作につなげたものを確認します。ピッチャーであればスピード測定をしてみたくなりますが、これはあくまでも一つの参考数値として考えましょう。それよりもトレーニングによって筋持久力やスタミナがつき、ピッチングの安定性が高まっているかどうかをチェックします。一つの方法としては10球連続して投球し、コントロール良く投げられるかどうか(10球投げたうちのストライクの数を計測)、例えばランニングをした直後にピッチングを行ってもコントロール良く投げられるかどうかなど、評価基準を一定にして行うようにすると良いでしょう。バッターであれば単純に飛距離やスイングスピード計測することだけではなく、ティーバッティングでよりしっかりボールをたたくことが出来ているか、球数を決めて連続ティーを行い、身体の軸がぶれずにスイングしているかどうかなどをカウントしてみると客観的な評価につながります。
この時点で思ったように野球の動作に結びついていない場合はトレーニングの内容を再考したり、トレーニング量に変化をつけてみたりして修正をしていくようにします。特にトレーニング量が個人の体力に比べて多すぎる場合はオーバートレーニングとなり、トレーニングをすればするほど体力面が低下してしまうことにもなりかねません。シーズンに向けて調整を行っていくためにも、冬の時期に行っているトレーニングの内容と量が適切かどうかを一度振り返ることも大切です。
文:西村 典子
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