疲労回復の鍵となる足裏とふくらはぎ
ふくらはぎのストレッチは膝を伸ばすパターンと膝を曲げるパターンの2種類を行おう
疲労回復の鍵となる足裏とふくらはぎ
試合の連戦が続くとどうしても身体全体の疲労感は蓄積されていきます。甲子園を目指す各地方大会では少ないところでも5回、多いところだと8回勝ち続けなければ優勝することができず、連戦に備えたコンディショニングが必要不可欠です。足裏は小さな面積で身体全体を支えているため、常に大きな負荷のかかる部位の一つと言えますが、肩や肘などに比べると足裏については試合後に「特に何もしない」という選手のほうが多いかもしれません。
帰宅してから簡単にできるコンディショニングとしては足裏マッサージがあげられます。100円ショップで売っているような青竹踏みを準備しておき、その上で軽く足踏みをして足裏の筋肉をほぐしましょう。またテニスボールがあればそれを足裏に当ててコロコロと転がすようにすることでも代用することができます。ゴルフボールはテニスボールに比べるとやや硬く、体重をしっかりかけてしまうと強い痛みを感じることがありますので、力加減は自分の好みにあわせて行いましょう。
またしっかりと地面をとらえる感覚を養うためにも足指のグーパーを繰り返して指先の感覚を刺激したり、手指と足指をあわせて握手をしたりすることも足裏の機能改善につながります。手指と足指を握手した状態で足首をゆっくりと回すことは、足首の動きをよくするだけではなく、膝や腰など体重のかかる関節(荷重関節)への負荷を軽減させることにもつながります。背中や腰に張りを感じたり、下肢全体に疲労感を感じるときはぜひ手指と足指での握手をした上での足首回しを行いましょう。
足裏と同時にふくらはぎのストレッチを行うと下肢だけではなく身体全体の疲労軽減に役立ちます。かかとを床につけた状態で膝を伸ばしたパターン(主に腓腹筋:ひふくきん)と、膝を曲げたパターン(主にヒラメ筋)の2種類を行うと良いでしょう。また入浴中にふくらはぎを軽くほぐすようにすると筋肉がほぐれて全身の血流改善が見込まれます。血液中の疲労物質の分解・代謝がすすむと筋疲労も軽減されます。試合が続くときは特に足裏やふくらはぎなど下肢のセルフコンディションについても積極的に行うようにしましょう。
文:西村 典子
球児必見の「セルフコンディショニングのススメ」も好評連載中!