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2年ぶり選抜出場の県立岐阜商に潜入!小川監督が甲子園での戦い方を語る

2015.02.23


県立岐阜商業高等学校野球部

 高校野球ドットコムは、2年ぶりの選抜出場を決めた県立岐阜商業に潜入!大会屈指の右腕である高橋 純平投手のインタビュー記事と野球部訪問記事の前に、今回は特別に「潜入レポート」をお届けします!

 この冬、どのような調整を送っているのか、野球部が大事にしている取り組みについて小川 信和監督に伺いました!

甲子園で力を発揮するために「全力準備」

ブルペンで勢いある直球を投げ込む高橋 純平投手(県立岐阜商業)

 2年ぶりの選抜出場を決めた県立岐阜商業。2年前の選抜では大阪桐蔭3連覇を阻止して、ベスト8に進出するなど、全国大会でも上位に進出することが多い強豪校だ。甲子園での活躍を見ると、野球部の施設は素晴らしいのかと思ってしまうが、実は専用球場はなく、校内にあるグラウンドで練習を重ねている。設備的な部分では、一般的な公立校と何ら違いはない。

 今年は、選抜に備えて、例年より打ち込みを増やしている。この日も、3か所で打撃練習を行っていた。実戦練習を増やしていきたいところだが、岐阜市内は冷え込みが厳しく、なかなか実戦の練習に入れないのが悩みである。土日には投手が投げてのシート打撃を行う段取りをしているが、土日に限り、雨が降ってシート打撃ができず、思うような調整ができていないのが現状だ。

「うちは暖かいところへ行ってキャンプをやるようなチームではないので。この環境の中でできる限りのことをするしかありません」と語る小川監督。そんな中、11月には新設の室内練習場が完成し、投手はブルペン練習、野手は打撃練習ができるようになった。県立岐阜商業ナインにとってはかなり大きいと指導者、選手たちは喜びを見せている。

 県立岐阜商業が大事にしているのは、日ごろから事前の準備をする姿勢だ。県立岐阜商業のベンチに掲げられている言葉を紹介したい。

万全の態勢で球場に入り(準備の全力)
全力で考え(頭の全力)
全力でメンタルを整え(心の全力)
全力でプレーする(体の全力)こと
普段から、全力で行った状況判断の積み重ねの中から最終的な判断が瞬時にして下されるのである。

 試合で力を発揮するために、最善の準備ができるか。そして全力で考え、プレーすることを選手たちに心掛けさせている。これは藤田 明宏前監督が考えたもので、今でも踏襲させている。

 昨年8月に監督に就任するまで部長を務めていた小川監督は、これまで甲子園で活躍してきた選手たちを見てきた。しっかりと準備ができ、100ある力をしっかりと発揮できる選手たちだった。甲子園へ向けて、
「同じ負けでも、手も足も出ず、ショックが残る負け方はしたくないですね。全力でやりきり最後まで諦めない姿勢を出せたらと思います」と抱負を語った。県立校ながら、甲子園でも私学の強豪校に負けないチームを作り上げる手法が伺えた。

 そしてエースの高橋 純平投手は、室内練習場での投球練習に、捕手を座らせて30球ほど投げこんだ。投球練習を終えて高橋投手は、
「ここまでは順調に来ています。今日は左腕のグラブがしっかりとつかえているかを意識して投げましたが、まだバランスが悪いので、これから修正をしていきたい」とコメント。

 1月では土日だけブルペンに入っていたが、今では平日に投げ込んで、土日に行われるシート打撃など実戦形式の練習に向けて、調整をしている。高橋投手は選抜へ向けて、
「周りの目や、スピード表示を意識せず、とにかく自分の持っているものをすべて出したいですね」と目標を掲げず、自分の投球ができることにこだわっている様子だった。

 県立岐阜商業野球部訪問のコラムは3月に掲載予定!県立岐阜商業が手狭な校内グラウンドながらも、甲子園で活躍するチームを作り上げることができたのは、「準備の大切さ」によるものでした。野球部訪問ではそんな県立岐阜商業の取り組みについて具体的に迫っていきます。
そして注目の高橋 純平投手のインタビューも掲載予定!投手のメニューをすべて終えた後に、高橋投手とお話をすることができましたが、ここまでのプロセス、技術論、取り組む姿勢、用具のこだわりについてとことん語っていただきました。ぜひこちらもお楽しみに!

エースの高橋投手が憧れる藤田選手のインタビューも合わせてチェック!
県立岐阜商業高等学校 藤田 凌司選手(2013年03月08日公開)

■高校データ:県立岐阜商業

第87回選抜高校野球 特設ページ
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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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