北見工vs函館工
故障を乗り越え、夏のエースが復活!
紀國駿介(北見工業)
「球数が多かったので5回くらいで引っ込めたかった。キャッチャー(植松聖弥=2年)はしんどそうにしていたが、その分打線が点を取っていたので、キャッチャーにガマンせいと伝えました。何より紀國が自分で打って点を取っていたので、自分で取った分くらいまではガマンしようという気持ちでした」と試合後に語った野村明史監督。
連戦となり、前日に完投した1年生エースの中川裕元を投げさせたくないという気持ちがチーム全体にあった。
そんな中で背番号9が力投。チャンスで自分に打順が廻ったこともあり、「ここで打てば楽になる」と思って打席に立っていたという。自分が打ったことで、勝負を優位に進めた。
この紀國、実は夏の大会まではエースだった。夏が終わってから右肘を痛めた(いわゆる野球肘)ことで、この秋のエースは1年生の中川に譲ったが、悔しい気持ちがあったという。そして高校に入学してから、公式戦では自分が投げてまだ1回も勝ったことがなかったそうだ。それだけに喜びもひとしおだった。
2012年に女満別、2013年に遠軽が春の選抜大会に出場し、近年はレベルアップが著しい北見支部。二枚看板がしっかりした北見工が今年の注目チームだ。