Interview

東北楽天ゴールデンイーグルス 則本 昂大投手

2014.04.09

 大学時代は、三重中京大のエースとして大学選手権1回戦で、20奪三振を記録した則本 昂大投手。
 プロ入り後、新人としては55年ぶりの開幕投手を務め、先発投手として活躍。15勝を挙げて、リーグ優勝、日本一に貢献。さらに、新人王を獲得し、今年はエースとしてさらなる活躍が期待される。

 則本投手の魅力は150キロを超える球速面だけではない。回転数が高く、球が高めに伸びていくのだ。高めのストレートを決め球に、空振り三振を量産してきた。さらに、絶対に打たれたくないという気迫がそれを後押しした。本人の気迫が乗り移ったようなストレートは、分かっていても前へ飛ばせない凄味があった。それは学生時代からそうだった。

 

八幡商業高時代の恩師・池川隼人監督は、当時をこう語る

「今では150キロを投げていますが、当時は140キロ弱で、常時135キロ前後ぐらいの投手でした。彼のウリである強気なマウンドさばき、負けん気の強さは高校時代からありました。
 でもそれ以上に感心したのが研究熱心なこと。変化球に強いこだわりがあって、どういう握りをして、どういうリリースをすれば、キレのある変化球を投げられるのか。そのためにプロ野球の映像を見ながら、研究を重ねていました。投球については私が言わなくても自ら取り組める子でした」

 今回は、そんな則本投手に学生時代に取り組んだ練習や、フォームについてのお話などを語っていただいた。

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[page_break高校時代を振り返る]

高校時代を振り返る

東北楽天ゴールデンイーグルス 則本昂大投手

 とにかく、走ることだけは目一杯やっていました。
 当時は、全体練習が終わってからタイヤ引きやポール間ダッシュをやったり、ウエイトやペッパーなどで下半身を鍛えていました。

 やっぱり、レベルアップのための練習も大事ですが、やればやるほどケガをするリスクが高くなってくるので、そのための予防というのは、今でも大切にしています。ストレッチで体をほぐしたり、ウエイトトレーニングで体を作ったり。チューブなどでインナーマッスルを鍛えることも大事ですね。そういった基礎的な力が、技術面を伸ばしていくためには大事になってくると思います。

 高校時代から取り組んできたランニングも、今では長い距離を走る時は体の軸がぶれないよう、左右対称にバランス良く走ることを心掛けています。
また、10m ダッシュやシャトルダッシュなどで短い距離を走る時は、フォームは気にせずに、キレや瞬発力を重視して、1 歩目からトップスピードにのって走るようにしています。

フォームを語る

東北楽天ゴールデンイーグルス 則本昂大投手

 僕は小さい時から、プロ選手の連続写真を見るのが好きだったので、それを参考に、『ここは取り入れよう』『ここは自分には要らない』と考えながらフォーム作りをしてきました。

 高校時代は、体を傾けて真上から放っていたのですが、このままでは…という思いがあって、プロの投手を見たら、本格派の投げ方よりも、スリークォーターのピッチャーが多いことに気づいたんです。
 それで、高校野球を引退してから、体を起こして、少し腕を下げるフォームに変えました。高校時代は球速は140キロでしたが、大学入学後は、147キロに到達したんです。
 今は、最速154キロまで投げられるようになりましたが、速球を投げる上で意識しているのは、腕の振りですね。その腕の振りが速くできている要因は、僕は水泳だと考えています。3歳の時から水泳を習っていて、それで肩甲骨の可動域が広くなったと感じています。

 ただ、コントロールは、まだ課題で、これは大学時代にアドバイスされたことですが、ピンポイントに狙うと難しいので、コースを狙う時は高低にはこだわらず、低く投げる時はコースにはこだわらないというように、どちらかを優先するようにしていました。

 あとは、意識していることは、僕は(身長178センチ)で決してプロの投手の中では、大きくはないので、角度がつけにくいんです。その分、打者からすると下から浮き上がってくるようなストレートを投げたいと常に考えています。

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[page_breakグラブ選びのPOINTとメンタル]
 

グラブ選びのPOINT

東北楽天ゴールデンイーグルス 則本昂大投手

 僕は昨シーズンから、アシックスのグラブを使っています。やっぱりグラブは、軽いグラブを選んでしまいますね。 自分にとって、ちょうどいい軽さのグラブが一番投げやすいでので、そういった部分で今のグラブが気に入っています。また、グラブの大きさは、よく握りを隠すために、大きめのグラブを選ぶ投手もいますが、僕の場合は、グラブが大きすぎると投げる時に“遠心力”がかかりすぎてしまう。それで、グラブも大きすぎないものを選んでいます。

 また、型へのこだわりもあります。(投球動作中に)グラブを握りつぶすんですが、それを何度繰り返しても、型が崩れないグラブがいいですね。というのも、投げ終わってから、型が丸くなることもなく、すぐにゴロ捕球ができて、握り替えもスムーズになります。実際に、実践で使うまで2ヶ月くらいかけて型を作っていきますね。

 あとは、ウェブの形状を平らにしているんですが、それはウェブで額の汗をぬぐうクセがあるからなんです。平らだと、汗を拭きやすいので。また、黒色のグラブを使っているのも理由があって、黒はクセが分かりにくいと聞いたことがあるからです。

 最後に、刺しゅうのこだわりとしては、僕は気持ちで投げるピッチャーなので、“気”を入れて投げないと勝てないと考えていて、それで、『魂』という文字をプロに入ってから、ずっと入れています。

メンタル

 マウンドの上で何を考えているのかというと、まず相手に勝つんだということです。
 僕は、負けず嫌いなので、ヒットを打たれると腹が立つ。だから、絶対に抑えるという強い気持ちを持って、マウンドに立っています。
 ピンチの場面で登板する時は、『ここを抑えればヒーローになれるな』とか考えています(笑)。失敗した時のことは考えず、常にポジティブに考えるようにしています。

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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