岐阜城北vs岐阜聖徳学園
平井(岐阜城北)
飄々と抑える左サイド 岐阜城北・平井が好投
岐阜県の春の高校野球は29日、県内4球場で地区予選が行われ、[stadium]大野レインボースタジアム[/stadium]では岐阜城北が3対1で岐阜聖徳学園を降し、県大会出場を決めた。
岐阜城北は左サイドハンド・平井素直の好投が光った。平井については昨秋も紹介しているが(2010年9月11日岐阜城北vs市岐阜商)、今回もそのとき同様、丁寧なピッチングを展開。左打者の外側へ流すスライダーに、相手打線が打ちあぐんだ。「うまく緩急を使ってくれました。彼本来のピッチングに近く、合格点を与えていいと思います」とは岐阜城北・鹿野浩史監督の談。「無表情なところも彼の持ち味です」と、テンポ良く飄々と投げ、最小失点に抑えた変則タイプの主戦に信頼を寄せた。
敗れた岐阜聖徳学園も、タイムリーヒットを放った1番打者・市木俊也を中心に、打者陣のスイング自体は鋭さがあった。また、先発した右腕・佐竹健太も、130キロは優に超えていると思われる重いストレートを、ゆっくりとした
フォームから叩きつけて力投。打者の手元でもボールが死なず、力のあるストレートがパチンとミットに収まっていた。佐竹については昨秋に一度見たが、ひと冬越えてさらにいいピッチャーになっていた。丸田朋彦監督は「他の学校さんにはもっといいピッチャーがいますから・・・」と謙遜気味だが、この佐竹も注目していきたい。
岐阜地区トーナメントはこの日、同球場のほか各務原市民球場で3回戦が行われ、市岐阜商・秋田千一郎(対岐阜総合学園)、岐山・野々村高志(対羽島北)の注目投手2人がそれぞれ完封劇と存在感を見せた。
(文=尾関 雄一朗)