試合レポート

聖望学園vs市立川越

2010.09.29

2010年09月29日 市営大宮球場

聖望学園vs市立川越

2010年秋の大会 秋季埼玉県大会 3回戦

一覧へ戻る

瀧瀬(聖望学園)

逆転の応酬!聖望が打ち勝つ。

初戦で優勝候補の花咲徳栄を破り勢いに乗る市立川越。2回戦コールド勝ちの聖望学園と好調同士の対戦。

聖望学園・瀧瀬、市立川越・大岩根の先発。先取点は市立川越、2回1死から5番・杉本が三塁ゴロエラーで出塁。6番・大岩根もレフト前ヒットで続く。7番・今村の初球に瀧瀬のワイルドピッチで2・3塁とチャンスを広げ、今村の2塁ゴロの間に杉本がホームを駆け抜け1点。

聖望学園もヒットは出るが後が続かず、3回、4回はヒットの走者をバント失敗で送れずダブルプレー、5回も5番・鹿島がレフト前ヒットワイルドピッチで無死2塁のチャンスも後続3人が内野ゴロ。大岩根の緩急をつけた丁寧な投球に抑えられ、2回の1点が重くのしかかる展開。

 漸く6回、9番・瀧瀬のライト前ヒット、1番・乙幡も四球で続く。勝負と見た聖望学園は二塁走者の好投・瀧瀬に代走・大西を起用。2番・奥村の送りバントを投手が一塁へ悪送球して無死満塁のチャンス。3番・村田のシヨートゴロで一塁走者が2封の間に大西が生還し同点。

4番・齋藤はセンターに犠牲フライ、乙幡がホームへ。7番・鹿島の四球の間にダブルスチールで2・3塁と攻める聖望学園。6番・渡辺の三振のボールを捕手が後逸し3点目。一挙に3-1と逆転。7回も四球と内野安打と捕手の悪送球で2・3塁から奥村がセンター深くに犠牲フライで1点追加。4-1とリードを広げる。

 7回から救援の聖望学園・竹ノ谷は1番から攻撃を三者凡退に退けたが、突如8回に崩れた。1死から杉本が死球で出塁。大岩根がレフト越えの二塁打、一塁走者がいっきにホームを駆け抜け1点。7番・今村もセンターを越える連続二塁打で2点目。8番・富岡もレフト前ヒットで続き3点目。ここで聖望学園は投手を松橋に交代。ここまで2打席共二塁ライナーに阻まれた9番・金子も四球を選び、1・2塁とチャンスは続く。ここで1番・桑山が左中間を破る三塁打。2点を加え一挙5点のビッグイニング。4-6と大逆転。

 粘る聖望学園も8回、4番・齋藤のゴロを三塁がはじき出塁。5番・鹿島も今日2本目のヒットで続き反撃開始。6番・渡辺が送り1死2・3塁と同点のチャンス。代打・市原は三振に倒れたが、8番・大川が三塁を強襲するヒット。ボールが転がる間に二塁走者も還り6-6の同点。試合を振り出しに戻した。


大岩根(市立川越)

 8回、市立川越の攻撃を凌いだ聖望学園は9回、1死から奥村が左中間を破る気迫の三塁打。このチャンスに村田が1ボールからの2球目をフルスイング、打球はライトへ上がりスタンドへ吸い込まれる勝ち越しの2ラン。更に四球とエラーの2死2塁から渡辺がセンター前へ3点目のタイムリー。9回、市立川越も吉田のヒットと桑山の四球で1死1・2塁と反撃も、松橋の力投で連続三振に仕留められ、打撃戦の幕を閉じた。

 負け試合を拾った事は選手の自信になる。左投手には苦戦を覚悟していたが、外野へ(犠牲)フライを打てるのが強み、打線は好調だ。(聖望学園・岡本監督)。9回三塁打の奥村と2ランの村田。共に「二塁ゴロで良いと思った」と息の合った想いが決勝点に繋がった。一方の市立川越、5回まで2点差以内は想定通り。7回の集中打もこのチームの特徴で1回戦にも出た。結果は総合力の差が出た。好投の大岩根には夏に故障で練習不足が原因と労っていた。

(文=滝島 利夫

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.16

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.15

西東京大会は激戦ブロックが続出!昨夏甲子園出場の日大三は国士舘と同ブロック!【2024年夏の甲子園】

2024.06.15

東東京の横綱に上り詰めた帝京、関東一の軌跡~前田三夫と小倉全由、2人の名将~【東西東京大会50周年物語③】

2024.06.15

【福島】日大東北がサヨナラ勝ち、帝京安積はコールド勝ちで4強入り<春季支部選手権大会>

2024.06.15

今年の東京は「スラッガー大豊作世代」! 超進学校に現れた「プロ入り明言」の二刀流、木製で本塁打量産の早実のスラッガーなどが夏を盛り上げる【注目選手リスト】

2024.06.14

【福岡】九州国際大付は小倉商、東海大福岡は小倉南、春日は大川樟風、福岡大大濠は輝翔館と対戦【2024夏の甲子園】

2024.06.11

センバツ出場・東北のレギュラー左翼手がプロボクサー挑戦へ! エースはENEOS、主力は國學院大、国士舘大などへ進学【卒業生進路】

2024.06.16

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.14

15日に夏の甲子園抽選会!超激戦区・愛知が誇る逸材を一挙紹介!素材の宝庫・愛工大名電、中京大中京の149キロ右腕…そしてモイセエフはどこまで成長したのか?今年も全国クラスの逸材が点在!【注目選手リスト】

2024.06.11

【北海道】十勝支部は12日に抽選会!帯広大谷、白樺学園の初戦の相手に注目<夏の甲子園予選組み合わせ>

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉

2024.05.19

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在30地区が決定、青森では青森山田、八戸学院光星がシード獲得

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.20

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在31地区が決定、宮城では古川学園、仙台南、岩手では盛岡大附、秋田では秋田商などがシードを獲得