福岡ソフトバンクホークス 下沖 勇樹選手
独占インタビュー 第45回 福岡ソフトバンクホークス 下沖勇樹 選手2010年05月13日
![【高校野球情報.com】独占インタビュー第45回 福岡ソフトバンクホークス 下沖選手](/images/intvw/zenkoku/20100510no45/photo01.jpg)
今回の独占インタビューは、光星学院から福岡ソフトバンクホークスに入団したルーキー・下沖勇樹選手です。
プロでの初めてのキャンプを経験し、シーズンも1ヶ月が過ぎました。現在、下沖選手はどんなことを取り組んでいるのでしょうか。
高校時代の話を踏まえながら、現在についてお話を聞いてきました。
高校時代について
![【高校野球情報.com】独占インタビュー第45回 福岡ソフトバンクホークス 下沖勇樹](/images/intvw/zenkoku/20100510no45/photo02.jpg)
スタッフ(以下「ス」) プロに入って、最近の調子はどうですか?
下沖選手(以下「下」) (プロ野球の)環境にも慣れてきましたところです。
(「調子ですか…」と下沖選手。当日の試合で打たれてしまったということもあり「今日は良くなかったっす…」と)
高校時代(光星学院)の方が練習時間としては長かったです。普段は午前中は授業を受けて、それから夜まで練習。自分は寮だったので、夜間練習が23時くらいまであることもありました。プロに入ってからの方が質のある練習になりましたね。
「ス」 高校時代、一番の思い出はなんですか?
「下」 やはり、3年生の春に甲子園に出たことでしょうか。
ただ、「甲子園に出たこと」はもちろんですが、それまでの過程が大きかったと思います。
2年生の夏に、自分がエース番号をもらっていたにもかかわらず自分のせいで負けてしまって…その後、辞めたいなと思ったこともあったのですが周りの人の支えがあって続けることができました。その支えがあったことがいいものになったと思います。
「ス」 高校時代でどのくらいフィジカル面で変化しましたか?
「下」 身長は、入学からほとんど変わらなかったですが(178cm)、体重は少し増えましたね。とにかくご飯をたくさん食べました。寮では、丼三杯食べるように言われていました。最初は、食べきれなかったですね。でも徐々に。ふりかけがあったら、食べられるんですよ(笑)ちなみに、プロに入ってからも5kgくらい増えました。
「ス」 高校時代、一番学んだことはなんでしょうか?
「下」 「礼儀」を一番学びましたね。
普段から挨拶しないと怒られていましたし、特に応援に来てくれる方々へ挨拶しないをしないと怒られていましたね。あとは「言葉づかい」とか。とにかく一から十まで全部教えてもらいました。そういうところがあっての野球だと思います。
「ス」 高校時代に自分自身をレベルUPするために意識していたことなどありますか?
「下」 現役のころは大してなかったのですが、引退してからドラフト指名されるまでの期間が特に大事だったので、体幹を意識して鍛えました。今でもまだまだ(体幹は)弱いと思っていますが、あの頃にやっていなかったらもっと弱かったでしょうね。
「ス」 どういう意識で高校野球を取り組んでいましたか?
「下」 練習に対する意識は特にありませんでしたが、常に「プロになるぞ」という意識を持って野球に取り組んでいました。
プロに入って
![【高校野球情報.com】独占インタビュー第45回 福岡ソフトバンクホークス 下沖勇樹選手](/images/intvw/zenkoku/20100510no45/photo03.jpg)
「ス」 プロに入りシーズンも1カ月が過ぎましたが、現状を教えてください。
「下」 二軍での登板機会も増えてきて、今はとにかく思い切り投げています。
「ス」 現在、取り組んでいる課題とかはありますか?
「下」 プロに入ってまず思ったのが「体の強さが違うな」ということです。それが課題ですね。
「ス」 その課題を克服するために今どんなことに取り組んでいますか?
「下」 高校時代から引き続き「体幹を鍛えること」ですね。
あとは体がかたい方だと思うので、ストレッチをしっかりやることです。実はこれ、高校時代からの課題でもあるんですが、よく高校の監督から「練習よりストレッチをしろ」と言われていたんです。
時間はかかると思いますが、少しずつ克服していきたいと思います。
「ス」 高校時代と違うことは?
「下」 環境はもちろん違いますが、「意識」が違うと思います。「練習に対する意識」が。
高校時代はどちらかと言うと監督に「やらされている」感じがあったんですが、プロは「自分次第」です。例えば自分がやらなくていいと思ったらやらなくていい。
でも、周りのみんなが「自分のために」やっているから自分もしっかりやりますね。負けてられないですし。
今日も試合の後にしっかりやってきましたよ。
「ス」 将来的な目標、なりたい選手像などはありますか?
「下」 以前から「あこがれの選手」がいるわけじゃないですが…
将来的には「日本を代表する選手」になりたいですね。これはプロに入る前からの目標ですが。WBCとか復活すればオリンピックとかに出るような選手になりたいですね。
同期に対して
![【高校野球情報.com】独占インタビュー第44回 東京ヤクルトスワローズ 高井雄平選手](/images/intvw/zenkoku/20100510no45/photo04.jpg)
「ス」 同期の存在は気になる?特に雄星選手とは同じ岩手出身です。
「下」 雄星のことはですね…やっぱり気になりはしますね。
キャンプの時は、あいつ(雄星)ばっかりがすごい取り上げられてたじゃないですか。すごく悔しかったんですけど…やっぱり結果を出しているから仕方ないのかなぁと。
今でもスポーツニュースとかでは「頑張っているんだなぁ」と思いながら見ていますね。
ホークスでいえば…同期の川原(弘之選手:福岡大濠高校出身)には負けたくないですね。向こうはどう思っているか聞いてみないとわからないですけど。(笑)
他の野手の二選手(今宮健太選手:明豊高校出身・豊福晃司選手:鳥栖高校出身)にも、投手と野手では簡単に比較できませんが同じラインに並べて考えたらやっぱり負けたくないですね。
「ス」 同期の選手に何かメッセージはありますか?
「下」 同じチームでない同期の選手には「負けないぞ!」ということですね。
ホークスの同期の選手には、仲間でもありライバルでもあるので…お互い競い合わないといけないですから「ライバルでもあるけど、一緒に頑張ろう」ですかね。
でも、やっぱり負けたくないですね。
高校生にメッセージ
「ス」 いよいよ夏の大会まで残り2カ月となりました。ラストスパートで必死に練習している球児達にメッセージをお願いします。
「下」 一言でまとめるとすれば「とにかくおもいっきりやってほしい」ですかね。残り時間があるので悔いが残らないように、今自分ができることをしっかりやってほしいです。
それまでにとにかく自分のしたいことをしっかりやってほしい。そしたらもし負けてしまっても悔いの残り方は違うと思いますし。
自分は悔いがすごく残りましたから。それはなぜか?それは、夏の大会の時の涙に隠された秘密ということで(笑)
「ス」 ありがとうございました。
編集後記
下沖選手は写真を撮られることがすごく苦手らしく、話している時に笑顔でもカメラを向けられると笑顔じゃなくなってしまうそうです。「ファンの方と撮る写真も苦手なんですよね…部屋で笑顔の練習しなきゃかな」と言いつつも、「CM出てみたいっすね~いや、ソフトバンク携帯でなくてもローカルでも何でもいいです。その時は何でもします(笑)」と、また違った顔も見せてくれました。CMに出る下沖選手…見てみたいです(笑)
【インタビュー:鎌倉彩】