偏食を克服して怪我に強くなろう
偏食を克服しよう
体づくりのためには「トレーニング」「栄養」「休養」のバランスが大切です。特に栄養面では食べる量だけではなく、食べる内容にも考慮してバランスのよい食事をとることが不可欠です。筋肉の材料となるタンパク質をはじめ、エネルギー源として必要不可欠な炭水化物や脂質、身体の調整機能を果たすビタミンやミネラルなど、毎日の食事の中で上手にとるようにしたいものですね。
ところが食べ物の好みに偏りがあり、食べられるもの、食べられないものが出てくると、バランスのよい食事をとることがむずかしくなってきます。アレルギーなどによる食品制限などはこの限りではありませんが(食べることでアレルギー反応を起こす場合があるため)、なるべく「食べられない」ものをなくす努力をしたいものですね。仮に食べられないものがあったとして、その食べ物のどういうところが苦手なのか、調理方法などを変えれば食べることができるのか、代用できるものはないか、そしてそもそも食わず嫌いではないか、といったことを考えてみましょう。
食べ物が持つ味や香りが苦手という場合は、食感が変わるように調理方法を変えてみます。特に細かく切ったり、すりおろして何かと一緒に入れてしまったりすると単独で食べるよりも味や香りが中和されてあまり気にならなくなるかもしれません。汁物などに入れてしまうのもオススメです。何となく食わず嫌いになってしまったものがあれば、体づくりのために思い切って食べる努力をしてみましょう。子どもの頃に苦手だった食べ物でも、大人になるにつれて身体とともに味覚も成長するため、いろんな味を感じられるようになります。子どもの頃は食べられなかったわさびや辛子などの香辛料や苦みの強いゴーヤやピーマンなども大人になると意外と平気だったりします。
子どもの頃に苦手なものでも大人になると味覚も成長し、食べられるようになることが多い
食べ物の偏りが大きすぎると疲労回復やケガの回復に時間がかかったり、不足する栄養素によっては足がつりやすかったり、風邪を引きやすいなど体調を崩しやすくなったりすることが考えられます。アスリートととして身体を常によいコンディションで保つためにも、食事の力というのは大きいものです。三度の食事(+補食)で必要なカロリーとともに必要な栄養素がしっかりととれるよう、食べものの好き嫌いはなくすように心がけてみてくださいね。
文:西村 典子
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