今年から背番号3を背負う松田・浅村・角中!それぞれの成長ポイントに迫る
今年から背番号3を背負う松田・浅村・角中!3人の成長を支えた「ポイント」
背番号は野球選手にとって顔。プロ野球では今年から「背番号3」をつけるバットマンが3人いる。それが松田宣浩(福岡ソフトバンク)、浅村栄斗(福岡ソフトバンク)、角中勝也(千葉ロッテ)だ。
背番号3といえばミスタープロ野球こと長嶋茂雄氏を代表するように打者としての能力も高く、さらにチームを引っ張る看板選手が背負うイメージが強い背番号であるが、この3人はそのイメージにぴったり。
松田は、2015年に35本塁打を放つなど通算188本塁打を放っているスラッガー。そしてリーダーシップもあり、ナインからの人望も厚いプレイヤー、浅村は高卒5年目の2013年に打点王を獲得。実働7年で、96本塁打、419打点、打率.288と3部門で高い数字を出しており、今季から主将に就任した。
角中は2012年、2016年と二度の首位打者を獲得。さらに昨季はシーズン最多となる12盗塁を記録し、走れて打率も残せる安打製造機として今季も活躍が期待される。
松田は打つ時にポイントをなるべく前捌きで打つ。いわゆる「前手ギュン打法」で打撃を開花させた選手だが、そこに行きつくまでの過程をインタビューではこう語っている。
「高校時代は来たボールに対して100%の力でスイングをしていました。それが大学に入ると「力を抜いて打つ」。技術的に言うと振り幅を小さくしたりしたんです。
100%の力で振るとバットにボールが当たった時は飛んでいくんですが、当たらない確率も大きくなる。そこを80%で振って、残りの20%をミートに徹していく。そんな感覚に少しずつ変わってきました。ちなみにプロに入った今は「60%で振って40%でミートする」感覚で、前さばきで打ち返すようになっています」
プロの投手に対応するために打撃に対する意識の変化が「前手ギュン打法」を生み出したのだ。
パ・リーグを代表する強打の二塁手へ成長した浅村が打撃で一番大事にしていることがある。それはボールを捉えるポイントだ。
「僕は打ち方というより、打つ“ポイント”を大事にしています。ポイントを前で打つようになってからホームランが出始めたんです。昔はもう少し身体の近くで打っていたんですけど、それをやめて、ちょっと前に置くようになった。それで自然にホームランも増えましたね」
浅村は自分の中で課題に気づきながら年々、成長を見せていったのである。角中は四国独立リーグ出身で二度の首位打者を獲得したいわば、独立リーガーのパイオニアである。
角中は四国独立リーグで、基本的な打ち方、守り方を身に付け急成長。またNPBのスカウトの前では、本塁打を打ったり、外野守備では捕殺を記録したりと、良いパフォーマンスができる勝負強さがあった。角中はNPBの舞台で確固たる技術と持ち前の勝負強さを生かし、パ・リーグを代表する安打製造機へ成長した。
背番号「3」を背負う今シーズン。ぜひその背番号に相応しい実績、立ち居振る舞いを見せつけることを期待したい。