【センバツ】第86回選抜高校野球大会 関東・東京の最後の1枠は横浜!
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センバツ出場を決め喜ぶ横浜ナイン
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関東・東京の最後の1枠は横浜!
毎年、議論になる関東・東京枠の6枠目。関東大会ベスト8あるいは東京大会の準優勝チームと対象となった。関東の最終枠に選出されたのがベスト8の横浜(神奈川)。2年ぶり15回目の出場が決まった。15時30分頃に横浜高校の葛 蔵造校長が横浜高のグラウンドである長浜グラウンドに到着。
葛校長は選手たちに吉報を伝える。続いて渡辺元智監督は
「諦めなければこういうことがある。わずか1%の可能性だけど、かなってよかったと思う。でもうちは出るだけではダメなんだ。自分がいうのもなんだが、うちは名門だから。名門と呼ばれるチームとなったのはお前たちの先輩方が頑張ってきたからだ。そして小倉 清一郎コーチ、ボランティアできているコーチの方が指導していただいている。その方のためにも、勝って恩返しをしよう。ひとまずおめでとう」
選手たちに労いの言葉をかけた。そして小倉コーチも「出場したからにはベスト4を目指すよ」とベスト4を厳命した。
そして主力選手は選ばれたことでほっとした様子。春の選抜へ向けて、しっかりと自分の課題を向き合って取り組んでいたことを明かしてくれた。4番を打つ高濱 祐仁は
「嬉しいしかいえないですね。出場が決まって嬉しいです。これからはしっかりと気持ちを入れ替えていかなければなりませんですし、目標は優勝です」
とコメント。秋季大会を終えて、「確率を上げる打撃」を課題において練習をしてきた。高濱にとって確率とは捉えられるボールを捉えること。スラッガーには必要な素質である「甘い球を逃さない打撃」を磨いてきた。甘い球を逃さない打撃を目指してきたのは昨夏の甲子園の経験がある。初戦・丸亀戦ではレフトへ特大本塁打を放ったが、次の試合では前橋育英の高橋 光成に無安打に抑え込まれた。高濱は昨夏の自身の打撃をどう見ていたか。
「甲子園で本塁打は打ちたい気持ちはありました。ですが、力みすぎたところがありました」
高濱自身、コンスタントに打てないで終わった悔しさがある。夏では狙いに行きすぎたところが反省を踏まえて、選抜では本塁打を意識することなく打席を迎えたいと話す高濱。
昨秋の関東大会では大会屈指の左腕・田嶋 大樹(佐野日大)に抑え込まれ、準々決勝敗退。もし対戦が実現すれば、「絶対に打ちたい」と意気込む。4番として勝ちに貢献する打撃を見せていくつもりだ。
3番センターの浅間 大基は「選ばれると思っていなかったので、ラッキーな気持ちです」と正直な気持ちを見せた。
秋の大会を終わってから強い打球を打つことを目的に、取り組んできた。年末に肋骨を痛めてしまい、メニューは下半身中心のトレーニングを中心に取り組み、2キロ増の74キロになり、手ごたえを感じている様子。選抜では「打撃では率を残しつつも、長打力がある打者が理想です。なので、二塁打、三塁打を増やしていきたいですし、足にも守備にも自信がありますので、走攻守すべてで魅せたい」と語った。
左・高濱祐仁、右・浅間大基
エースの伊藤 将司は選抜へ向けての抱負を語った。
「自分たちは関東大会準々決勝敗退しているので、自分たちは選ばれないと思って練習してきました。確率が低い中で選抜に出させてもらえるので、出るから良い結果を出したいと思っています。今回の選抜は自分の将来にかかっていると思うので良い投球を見せたいと思います」
伊藤は大会終了後、課題を「制球力」を課題において走り込みを連日繰り返してきた。きっかけは佐野日大戦で1回裏に、7番稲葉 恒成に3ランを打たれ、5失点を喫して負けた経験を二度としたくないと思った伊藤は最初から最後まで完璧に抑えられる投手を目指す。
決まるか決まらない立場でモヤモヤしていた横浜ナイン。出場が決まったことで目指すモノが明確になった。あとは全国制覇を標準において意欲をもって取り組むだけだ。選抜を標準においた横浜ナインがどんな野球を見せるのか。全国の高校野球ファンが注目している。