工藤、和田、GG佐藤など下位指名でも凄かった西武のベストナイン
栗山巧
各球団から春季キャンプのメンバー振り分けが発表されている。2年ぶりのパ・リーグ制覇を目指す西武は、高橋 光成や森 友哉、中村 剛也といった主力に加えて、ルーキーの若林 楽人(駒沢大/4位)とタイシンガー・ブランドン・大河(東農大オホーツク/6位)の両選手が一軍に名を連ねた。ドラフト下位指名から開幕一軍入りを勝ち取ることができるか注目が集まる。
そんな西武のドラフト指名選手を振り返ってみると、下位指名から多くの名選手が生まれていた。そこで前身球団を含む西武のドラフト下位指名選手でベストナインを組んでみた。
※ここでは下位指名を4位以下としている。また、外野は右翼・左翼・中堅でわけていない。
投手は現在ソフトバンクで監督を務める工藤 公康(名古屋電気高/1981年6位)を選出した。社会人行きが濃厚だったが西武が6位で指名しプロ入り。その後は西武、ダイエー、巨人、横浜、再び西武と渡り歩き通算224勝をあげた。
その他では初年度から17勝を挙げ新人王に輝いた加藤 初(大昭和製紙/1971年外)や松沼 博久(東京ガス/1978年外)と松沼 雅之(東洋大/1978年外)の松沼兄弟がドラフト外からの入団だった。
捕手は和田 一浩(神戸製鋼/1996年4位)。外野手としての印象が強いが、入団5年目まではマスクをかぶっていた。2001年には捕手と外野手の併用で82試合に出場。236打席と少ないながらも16本塁打を放っている。その他では、若菜 嘉晴(柳川商業高/1971年4位)も下位指名から主力となった。
内野は、一塁に佐藤 隆彦(米マイナー/2003年7位)、二塁は基 満男(篠崎倉庫/1966年外)、三塁が高木 浩之(駒沢大/1994年4位)、そして遊撃に中島 裕之(伊丹北高/2000年5位)を選んだ。
佐藤は入団後にGG佐藤と登録名を変更。捕手登録ながら一塁として出番を掴んでいた。基はタイトルの獲得こそないものの、移籍後を含めて2度のベストナインを受賞している名二塁手だ。高木も基と同じく二塁でベストナインを受賞しているが、三塁での起用もあったことで三塁での選出とした。中島は西武時代に打率.302を記録しており、これは秋山 翔吾(レッズ)の打率.301を上回っている。
外野は大田 卓司(津久見高/1968年9位)、秋山 幸二(八代高/1980年外)、栗山 巧(育英高/2001年4巡)の3人を選出した。大田は18年間西武一筋でプレーし通算1314試合に出場している。
秋山は328本塁打を西武で放っているが、これは中村 剛也、清原 和博に次いで球団3位の記録。今回の選出で唯一の現役選手である栗山は、球団史上初の生え抜き2000本安打にあと74本。2021年シーズン中の達成が期待されている。
<ドラフト下位指名だけによるベストナイン>
※前身球団含む
※ドラフト4位以下
投手:工藤 公康(名古屋電気高/1981年6位)
捕手:和田 一浩(神戸製鋼/1996年4位)
一塁:佐藤 隆彦(米マイナー/2003年7位)
二塁:基 満男(篠崎倉庫/1966年外)
三塁:高木 浩之(駒沢大/1994年4位)
遊撃:中島 裕之(伊丹北高/2000年5位)
外野:大田 卓司(津久見高/1968年9位)
外野:秋山 幸二(八代高/1980年外)
外野:栗山 巧(育英高/2001年4巡)
(記事:勝田 聡)
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