春夏通算4度の甲子園出場の佐賀の強豪に140キロ右腕、打たせて取る巧みな投球が光る
23年全国高校野球選手権佐賀大会は7月8日に開幕する。抽選会が15日に開催される予定で、各チームがいよいよ最終調整に入る。春夏通算5度目の甲子園出場を狙う
龍谷は、注目校の1つに入るだろう。春季大会終了後に開催された佐賀市長旗で優勝、続くNHK杯でもベスト4と調子を上げて夏に向かう。
強打者が揃う23年の
龍谷だが、チームを指揮する徳山監督の理想は守備からリズムを作ること。そのためにも投手力がカギを握り、現在のエース・谷川 虎之介投手(3年)は大黒柱としてチームを支える。
遠投100メートルの地肩を生かして、最速140キロを計測する。ただ本人は「球威はまだまだです」と直球には満足せず、現時点では打たせて取る投球を持ち味に打者を抑えている。そのため、変化球もカットボールなど小さく変化する球種も上手く使う。
オリックス・
山本 由伸投手(
都城高出身)を意識したというテークバックを含めてフォーム全体に力感がなく、リリースの瞬間だけが力強いのが印象深い。力感に関しては「日本ハムの
加藤 貴之投手(
拓大紅陵出身)を意識しています」と、力任せなピッチングではなく、あくまで理想である打たせて取る制球力重視の投球を貫いている。
どれだけ左肩の開きを抑えられるかがポイントになるが、175センチ、80キロのがっちりとした体格とピッチングフォームを見れば、上のステージでの活躍も十分期待できる。まずは夏の佐賀大会、チームを甲子園に導く快投を見せられるか注目したい。
更新日時:2023.06.10