知花 慎之助選手 (沖縄尚学)
巨人1位の浅野とダブる、沖縄尚学のスラッガーの将来が楽しみ
南国から本物のスラッガー誕生を予感させた。沖縄尚学(沖縄)の1番打者、知花 慎之助外野手(2年)が、第53回明治神宮野球大会の初戦(対仙台育英)で3打数2安打の全国デビューを飾った。4番打者といってもおかしくないスイングや、打席での風格など、すべてが規格外の打者だと感じる。 172センチ、70キロながら、パンチ力は半端ない。その怪力を証明したのは、今秋の九州大会初戦の鳥栖(佐賀)戦だった。先頭打者から2打席連続の本塁打。第1打席は低めの球を上からたたきつけるようにスイングした打球が、左中間の一番深い部分のフェンスを越えた。2打席目は外角球を2球見せられた後の内角直球に振り遅れることなく、コンパクトにたたくと、打球があっという間に左翼フェンスを越えた。インパクトまでは最短距離で、インパクト後は押し出すように大きく振り抜く。飛距離が伸びそうなスイングが持ち味でもある。 明治神宮大会では今夏甲子園で優勝した仙台育英(宮城)の湯田 統真投手(2年)から2安打をマークした。それも第1、第2打席と連続して二塁打を放ってみせた。沖縄、九州の舞台で見せたパワフル打撃が、全国でも十分通用することを証明したのだ。 さらに知花の良さは長打力だけでない。九州大会の4試合で14打数10安打、打率.714をマークすると、神宮でも3打数2安打。この5試合での打率は17打数12安打、実に打率.706を誇る。比嘉公也監督も「芯に当てるのが一番うまい」という理由で1番打者に起用しているのもうなずける。今ドラフトで巨人1位指名を受けた高松商(香川)の浅野 翔吾外野手とダブって見えてしまう。 チームは残念ながら9回に5点を奪われて初戦でサヨナラ負けした。しかし、知花の強烈なスイングは高校野球ファンの脳裏に焼き付いたに違いない。
更新日時:2022.11.26
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