大川 慈英選手 (常総学院)
短評
試合レポートから抜粋 大川の素晴らしさといえば、リリースまで脱力し、リリースの瞬間に一気に力を入れる投球フォーム。写真を撮ると、サイド気味。本人曰く自然とそうなってしまうようだが、じっくりと見るといわゆる肘が立った状態でリリースができており、真後ろから見ると遅れて出てくる感覚に陥る。 そのためワンポイント、タイミングが遅れる。140キロを連発し、7回裏、5番鍋倉 和弘を見逃し三振に奪ったストレートは最速142キロを計測。[stadium]千葉県野球場[/stadium]では140キロ中盤を計測していたが、噂通りのストレートだった。 ストレートだけではなく、120キロ前後のスライダーの切れもよく、そして最も驚かされたのがチェンジアップだ。7回裏、4番吉田瑞樹から三振を奪ったチェンジアップ。落差のあるチェンジアップではなく、減速したストレートで打者の手元ですっと落ちていく厄介な軌道で、大川自身、「うまく投げられました」と手ごたえを感じていた。 体の使い方もうまく、自然と打者が遅れてしまうような、腕の振りの良さがあり、直球も変化球の精度も高い。176センチ70キロと細身だが、さらに体ができて、ボールの威力ももっと出るようになれば、楽しみだろう。結果、2回5奪三振の快投。浦和学院打線を圧倒していた。
更新日時:2021.03.24
短評
試合レポートから抜粋 そして好投手・大川 慈英も6回まで1安打無失点の好投。このピッチングだけ見れば、来年のドラフト候補として推せるものだった。 ゆったりとしたテークバックから一気に腕を振りだす投球フォームから投げ込む常時140キロ前後(最速145キロ)の直球、130キロ前後のカットボール系の変化球、120キロ前後のスライダー、チェンジアップを投げ分け、5回まで無安打の投球。 力任せに腕を振るのではなく、リリースまで余計な力を入れずに脱力した動きから投げることができる。6月に常総学院のグラウンドに訪問したとき、剛のイメージがあるエース・秋本とは違って、しなやかさが目についた大川だが、さらに力強さが増した感がある。常総学院は、島田監督がこの4月から就任し、投手の管理を徹底的に行い、佐々木前監督の時代から重大な故障をさせないよう、気を配ってきた。 またトレーニングにも気を使うチームなので、そうした積み重ねが145キロ前後の速球を投げ込むまでにつながっているのだろう。昨年、ドラフト候補に挙がっていた一條力真とタイプが少し似ているが、一條の2年秋の速球の威力、スピードよりも上なので、さらに縦系の変化球をマスターすれば、ドラフト候補として大きく評価を上げる可能性を持っている。
更新日時:2021.03.24
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