中西 聖輝選手 (智辯和歌山)

中西 聖輝

球歴:智辯和歌山

都道府県:和歌山

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:182.0 cm

体重:91.0 kg

ボールスピード:149 km/h

学年:卒業

寸評

レポートより抜粋>  この試合、智辯和歌山打線は11安打5得点と力を発揮できたのではないだろうか。ただランナーを出しながらも得点に結びつけられない時間が多く、歯がゆいところもあった。  その時間を粘り強く耐え続けたのが、マウンドにいた中西だった。  最終回は高松商の粘りの攻撃を防ぎきれずにあとアウト1つで降板したが、そこまではストライク先行のテンポの良い投球が甲子園のマウンドで光っていた。  そのテンポの良さを、1回あたりの球数と、打者1人当たりの球数で考えてみたい。 <中西 聖輝の投球内容> 8.2回 145球 打者35人 被安打6 与四死球4 奪三振4 自責点1 打者1人当たり:4.1球/人 1回当たり:17.7球/回  わかりやすいのは打者1人あたりだろう。三振を取るにしても1球だけボールを使い、残り3球で三振に斬って取る。非常に理想的な攻め方が出来ていることが考えられる。これによって攻撃にもリズムを生んでいるのではないだろうか。  試合後、中西は自身の投球を振り返り、「反省が多いです」と厳しい評価を付ける。その理由として「8回まで1点に抑えられたのは野手のおかげですし、最終回もミスから失点をしているので」と説明する。  ただストライク先行に関しては「意識をしていた部分だったので、それは良かったです」と及第点を与えられる部分だったようだ。  ストライク先行ができた要因は、真っすぐのみならず、どのボールでもストライクが取れていたからだ。自在に自分のボールを操るために、ブルペンから打者に立ってもらい、打者目線での感想をもらうなど、意味ある1球を投げ続けたことで制球力を磨いてきた。  この投球について、サードを守る髙嶋奨哉は、「投手が打たせて取る投球をすると守備からリズムを出来ました」と守りやすい部分があるようだ。  中谷監督は宮崎商との対戦が決まった段階から中西に決めていたようだが、「立ち上がりは制球がばらつくところがありましたが、バッテリー中心に守ってくれた」と評価した。  球速に目が活きがちな中西の評価だが、ゲームを作る制球力の高さもあることを表明した。準々決勝以降の活躍も楽しみだ。
更新日時:2021.08.25

寸評

 和歌山県内では小園健太(市立和歌山)に並ぶ好投手として注目される中西聖輝。1年生のときから実績を積み重ね、安定感の高さから中谷監督から信頼を受ける本格派右腕だ。2019年のエース・池田を思い出させるような投球フォームで、奪三振を量産する。和歌山大会でも好投を見せ、甲子園出場に貢献した。  右オーバーから投じる直球は常時135キロ~140キロ前半は出ていて、リリーフ時では140キロ中盤〜後半の直球を投げ込み、ここ一番に決まる直球の威力は抜群。  130キロ前半のカットボール、120キロ中盤のスライダー、110キロ前半のカーブを投げ分け、投球を組み立てる。夏にかけてコーナーに厳しいコースに投げられるようになり、投球の幅が大きく広がった。 (投球フォーム)  ノーワインドアップから始動する。左足を胸元の近くまで引き上げ、右足の膝を適度に曲げてバランス良く立つ。その後、遊撃方向へ伸ばしていきながら、重心を下げていき、着地を行う。中西は体重移動を行う時、踏み出し足の膝を大きく伸ばして勢い良く踏み込んでいき、その力を生かして力強い速球を投げる意図が感じられる。  半身の体勢となって開きを抑えることができており、テークバックの動きを見ていくと 内回りの旋回をしていきながら、トップを形成。打者よりでリリースすることができており、球持ちも良く、バランスがとれた投球フォームだ。
更新日時:2021.08.07

将来の可能性

 1年秋の時から中谷監督から投球の安定感は小林樹斗(広島)よりも上と評されており、土壇場での安定感はさすがだった。速球の球威、変化球の精度の高さは超高校級。甲子園でもこれまでの実力を発揮すれば、さすが智辯和歌山のエースとして騒がれる投手になるのではないだろうか。ぜひ好投を期待したい。
更新日時:2021.08.07

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