木下 元秀選手 (敦賀気比)
短評
伝統的に左の好投手が多い敦賀気比。今年、楽しみな大型左腕が出てきた。その名が木下元秀。2年生ながら3試合を投げて、12.1回を投げて無失点の投球を見せた好左腕である。 左腕から投げ込む直球は135キロ前後は出ていそうな勢いがある。将来的には常時140キロ台の計測が期待できるだろう。ボールは角度があり、質も悪くない。縦割れのカーブ、スライダーが中心。特に縦割れのカーブとストレートのコンビネーションが決まると、簡単に打ち崩せないものがある。 木下の良さは粘り強いマウンド捌き。特に決勝戦の若狭戦ではなかなか点が取れない苦しい試合展開。そういう中でも自分の間合いで、投球ができていたのは素晴らしかった。 投球フォームを見ると、走者がいなくてもセットポジションから入る。そこから右足を胸の近くまで大きく上げていきながら、左足の膝を適度に伸ばしてバランスよく立つ。右足を一塁方向へ伸ばしていきながら重心を下げていきお尻から先行して、着地を行う。そこから右腕のグラブを斜めに伸ばしていきながらインステップ気味に着地し、そこから内回りの旋回をしていきながら、トップを作る。左ひじを折りたたむような独特のテークバックで、胸を大きく張ってテークバックを取り、大きく振り下ろす投球フォーム。後ろの引きが大きく角度をつけたフォームとなるため、アフターケアにはしっかりとつけてもらいたい。
更新日時:2018.08.09
将来の可能性
高校2年生左腕としては適度にまとまった左腕で、投球フォームやストレートの球筋を見るとまだまだ速くなりそうで、プロ入りした山田修義の高校時代と比較しても潜在能力は負けていないのではないだろうか。 今回の甲子園でどんなピッチングを見せるのか楽しみだ。
更新日時:2018.08.09