矢澤 宏太選手 (藤嶺藤沢)
短評
元西武の石井貴コーチの教えを受け成長を見せた本格派左腕。 観戦レポートより抜粋(神奈川大会準々決勝 2017年9月20日) 慶應義塾と藤嶺藤沢の一戦でまず注目が集まったのは藤嶺藤沢の左腕・矢澤宏太の投球だ。左腕から投げ込む直球の最速は144キロと県内トップクラスの球速を誇る。実際の矢澤は非常に投げっぷりが良い左腕だ。しっかりと足を上げて、下半身主導の体重移動を行い、やや大きめのテークバックからしっかりと振りぬく躍動感溢れる投球フォーム。この日は常時130キロ~136キロを計測し、回転数も高く、しっかりと腕が振れた時のストレートは、球速表示以上と感じさせる勢いがあり、3回までに4奪三振を奪う好投を見せ、好投手と呼べる左腕である。120キロ前後のスライダーの切れもよい ただ速いだけの左腕ではないようだ。しかし制球力が荒く、5回表、セーフティバントから初安打を許し、その後、満塁のピンチから押し出し四球で1点先制を許してしまう。5回まで6四死球とやはり多い。 投手としてのメンタル、ストレートの切れは悪くないが、まだ体格や、投球フォームでいえば、踏み込み足が割れて、リリースポイントが乱れて、ボール先行になってしまうことが多いので、投球フォームの安定と体力強化が矢澤の当面の課題といえるだろう。 じっくりとフォームを見てみると、しっかりとしたストレートが投げられるときは右足の踏み込みがゆったりとしていて、そこから内回りの旋回をしていきながら、しっかりとトップに持っていくまでの流れが実によく、トップに入った時、しっかりと肘を上げることができている。そこからリリースに入るが、打者寄りで離すことができている。高めのストレートは思わず振ってしまうほどの勢いがある。まだ体も細く、身体能力も高い投手なので、専門的なトレーニングを重ねれば、140キロ後半まで速くなる可能性を秘めた投手ではないだろうか。 11月23日に行われた東京大戦では13奪三振、3本塁打を打つ活躍。ますます凄みが増している。
更新日時:2017.11.25
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