傍島 開平選手 (上野学園)

傍島 開平

球歴:上野学園

都道府県:東京

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:171.0 cm

体重:58.0 kg

学年:卒業

短評

観戦レポートより抜粋(2016年9月11日)  上野学園から個性的な選手が現れた。その名は傍島開平。171センチ58キロと細身で、さらに色白で眼鏡をかけており、グラウンドを離れれば優しそう顔立ちをしていて怖さがないと感じるだろう。だが実際は、野球センス抜群で、さらに負けん気の強さとプラス思考を持った選手であった。  1回裏、上野学園はいきなり一死二、三塁のチャンスを作り、先発投手の4番傍島が回った。その傍島だが、いきなり鋭いファールを連発。そして詰まりながら右前適時打を放ち2点を先制する。傍島の適時打で打線は活気づき、5番坂本の左二塁打が飛び出し、3対0とすると、さらに8番岡田の適時打などで5対0とする。これで完全に試合の主導権を握った上野学園は、一死二塁から5番坂本の適時打、そして4回裏には無死三塁からスクイズ。二死二塁から敵失で1点を追加し、8対0とすると、5回裏、二死二、三塁から傍島に打席が回った。傍島はセンタ―の頭を超える適時三塁打で二者生還し、10対0でサヨナラ勝ち。代表決定戦へ駒を進めた。  投打で大活躍の傍島。なんと中学時代までは野手で、高校から投手を始めたという。それも中学時代はケガ続きだったようだ。それでも上野学園の小川貴智監督は、傍島の身体能力の高さ、野球センスの高さを見抜いており、大事に育てた。それにしても傍島のプレースタイルは自由闊達だ。重心を低く下げて、独特のオープンスタンス。「これが一番ボールが見やすい形なので」と語るように自分の感性を大事にしている。そこからしっかりとトップを形成し、身体が巻き付くような豪快なフルスイングを見せる。そして打球の1つ1つが鋭く、主将の神林智が「フリー打撃でも、ロングティーでは一番あいつ(傍島)が飛ばすんですよと話していたが、今日の打撃を見てそれが納得できる。今日の打撃結果についても、「打てる気がしたんです」と打席前から自信を持って打席に入っていたことが分かる。そして5回裏の打席でも、「自分が決めるつもりだった」と強気な発言。実際に結果を残せるのだから、まさに度胸満点の選手である。  傍島はなぜ171センチ58キロとかなり細身なのに、どうしてここまで飛ばせるのかといえば、腰を鋭く回転できる打撃フォームというのもあるだろう。フォロスルーも大きく、体の力をしっかりと伝えられる打撃フォームをしている。さらに独特のオープンスタンスによってタイミングを合致させて、しっかりとコンタクトできる技術がある。本人は更なるパワーアップへ向けて「増量して、65キロまでにしたい」と語っていたが、今のコンタクト技術のまま、パワーアップすれば、すぐに本塁打量産できる選手だといえる。  投手としての傍島は、右サイドから常時120キロ中盤ながら強気にインコースを投げ込み、横滑りするスライダーが決まったときは簡単に打ち崩せない。下位を追うごとに安定感が増していた。打ち難さで勝負する投手で、夏休みの練習試合では日本航空を完封した実績もある。  これでさらに球速が伸びて、高めのつり球や緩急を使えるようになるともっと面白い投手になると思う。投手としてのフィールディングも軽快でさらに2盗塁も決めた俊足も光り、ますます見逃せない選手となってきた。  次は強豪・都立文京と都大会進出をかけて戦う。ぜひ今後、傍島開平のパフォーマンスに注目していただきたい。

更新日時:2016.09.11

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