石川 翔選手 (青藍泰斗)
寸評
2017年度の北関東を代表する速球派右腕。テークバックが大きいフォームから繰り出す最速146キロのストレート、キレのあるカーブが光り、何よりそのストレートを生み出す完成度の高い投球フォームが光っていた。だが力みすぎな投球が目立っていたが、秋の投球ではだいぶ進化の跡が見られた。一冬の成長次第では十分に指名候補に名を連ねる可能性を持った投手であることは間違いない。 (投球内容) 右オーバーから投げ込むストレートは常時140キロ前後を計測。春季関東大会で見せた140キロ中盤連発と比べるとやや抑え気味だが、スピンがかかったストレートの勢いは本物。さらに低めにぐっと伸びたストレートが素晴らしく、さらに高めへのストレートもしっかりと練習をしてつり球として空振りが奪えるようになると、もっと良くなりそうだ。この球質のまま常時140キロ中盤~後半まで速くなれば、十分にドラフト上位候補に名を連ねる可能性を持っている。 変化球はカーブ、スライダー、フォークの3球種が中心。力みまくりだったが関東大会と比べると変化球もコーナーに決まり、落ち着いて投球ができるようになったのは成長点。まだ要所で詰めの甘さが残ったのは反省点だが、春までにどこまで投球レベルを成長させることができるか? (投球フォーム) セットポジションから始動し、左足を胸の近くまで引き上げていきながら、右足の膝を適度に曲げてバランス良く立つことができている。そのあと、左足を遊撃方向へ伸ばしていきながら、重心を少しずつ下げていきながら、お尻から先行するヒップファーストを取っていき、右足のスパイク全体をプレートに押さえ付けて、その勢いを逃すことなく、左足の膝をぐっと伸ばしていきながら強く踏み込んでいく。そこから左腕のグラブを斜めに伸ばしていきながら開きを抑えて、テークバックは内回りの旋回をしていきながら、大きく胸を張ってトップを作っていく。そしてリリースに入る。打者よりでリリースすることができており、最後のフィニッシュでも、しっかりと腕を振り切ることができており、体重移動も滑らか。全体的な流れが良く、完成度の高いフォームはしっかりと維持することができている。
更新日時:2017.01.09
将来の可能性
現時点でも投球の完成度は高く、さらに身体能力の高さと柔軟性を兼備した肉体でしっかりと肉体強化をしていけば、そのまま150キロも期待できる投手ではないだろうか。とにかく王者・作新学院を止めるには投球レベルを今以上に高め、試合状況に応じて、メンタルコントロールできる術を身に付けていくこと。夏に絶対這い上がっていく作新学院を止める実力を身に付けていければ、必然とドラフト指名候補となっていくのは間違いない。 ぜひ北関東を代表する投手にふさわしい活躍を見せることを期待したい。
更新日時:2017.01.09
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