坂倉 将吾選手 (日大三)
寸評
2年生ながら全国屈指の強打線を誇る、日大三高で4番を張っていた選手。とくに勝負強さが魅力で、夏の西東京大会・昭和戦(2015年07月22日)では、センターへのホームランを含む4安打と大当たり。秋からは、捕手としてチームを引っ張る存在に。 (第一印象) 長打で魅了するというよりは、柔らかさを活かした対応力のある打撃が魅力。強打者でありながら、ボールの扱いも丁寧で、身のこなしからもセンスの良さを感じさせる。 (守備・走塁面) 一塁までの到達タイムは、左打席から4.1秒秒ぐらいで基準レベル以上の俊足。夏は右翼手としても安定したディフェンス力を誇り、秋から捕手を任されるだけあって、肩もまずまず強い。守備・肩・走力とのバランスも取れた、好選手。 (打撃内容) 速球をきっちり捉えるだけでなく、変化球にしっかり合わせられるミート能力が魅力。打球は、センターからライト方向への打球が目立つ。 <構え> ☆☆☆☆ 前の足を軽く引いて、グリップの高さは平均的。腰の据わり具合、両目で前を見据える姿勢、全体のバランスともに優れ、構えからは隙無しの鋭さを感じさせる高い集中力。 <始動> 平均 投手の重心が下る時に動き出す、平均的なタイミング。この始動は、ある程度の確実性と長打力をバランスよく兼ね備えた、中距離打者やポイントゲッターが多く採用するスタイル。 <下半身> ☆☆☆☆ 足を軽くあげて回し込み、ベース側にインステップして踏み込んできます。始動~着地までの間はそこそこで、速球でも変化球でもスピードの変化球にはそれなりに対応できるはず。ベース側に踏み込んで来るように、外角の球を意識しています。しかし打球は、比較的にセンターからライトへと、引っ張り気味の打球が多い印象。 踏み込んだ足元はインパクトの際にもブレないので、外角の厳しい球や低めの球にも喰らいつけます。レフト方向への打球も増えると、打撃の幅がもっと増しそうです。 <上半身> ☆☆☆☆ 打撃の準備の形である、トップを早めに作れ速い球に立ち遅れません。バットの振り出しにも大きなロスはなく、インパクトの際にはバットの先端であるヘッドが立って、広い面でボールを捉えることができます。すなわち、打ち損じの少ないスイングといえるのではないのでしょうか。 <軸> ☆☆☆☆ 足の上げ下げも静かで、目線の上下動も少なめ。体の開きも我慢でき、軸足にも粘りが感じられます。体軸も安定しており、波の少ない打撃が期待できそう。
更新日時:2015.12.11
将来に向けて
高校からプロにゆくとか、そういった凄みを感じるタイプではありません。しかし技術的にも、センス的に、意識的にもハイレベルな世界で野球を続けてゆく素材ではないのでしょうか。卒業後も、六大学や東都などで活躍するような姿を、今から描きたくなるような選手です。2016年度の、東京を代表する打者になって行きそうです。
更新日時:2015.12.11
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