サラサル・アレキサンダー・英二選手 (近江)
寸評
来年のドラフト候補として注目される 小川 良憲 だけでなく、近江高校には楽しみな男がいる。それは、メキシコ人の父を持つ、サラサルアレキサンダー英二 。近江の二枚看板として、これから滋賀の高校球界をリードする存在になりそうだ。 (第一印象) 体格は中背ながら、ガッチリした体格の持ち主。フォームに癖はなく、素直に伸びて行けそうな土台がある。 (投球内容) 球速は常時130~130キロ台中盤ぐらい。球質はズシリと重く、力を入れた時のボールには見るべきものがある。ストレートは暴れるが、スライダーのコントロールがよく、この球で安心してストライクを取ることができる。クィックも1.1~1.2秒ぐらいでまとめられ、マウンド捌きも安定。力で押すというよりは、しっかりピッチングを組み立てて来る。 <長所> お尻が一塁側に落とせるフォームのため、体を捻り出すスペースが確保できている。そのため将来的にも、見分けが難しいカーブを投げたり、フォークのような縦に鋭く落ちる球種を身につけられる下地がある。また「着地」までの粘りもあり、体を捻り出す時間も確保できている。将来的に、良い変化球が投げられる可能性に満ちあふれている。 グラブは最後まで体の近くにあり、両サイドの投げ分けは安定しやすい。足の甲で地面を捉えているのだが、膝小僧に土がついてしまうほど深いので、スパイクのエッジが活かせずボールが高めに抜けることも少なくない。体の沈み込みを少し緩和できれば、低めにも球が集まりそう。 <課題> 重心が深く沈み過ぎて、後ろに残りがちなのが気になる。もう少し上手くボールに体重が乗せられるようになると、打者の手元まで生きた球が投げられるようになるのではないのだろうか。
更新日時:2014.10.12
将来の可能性
土台となるフォームはしっかりしているので、方向性さえ間違えなければ、夏までには140キロ台に到達しそう。チームメイトには、プロをも意識できる仲間がいるだけに切磋琢磨して伸びてもらいたい。今度は甲子園の舞台で、躍動する彼の姿をみてみたい。
更新日時:2014.10.12