酒井 謙多選手 (高川学園)
寸評
秋の新チームになってから投手に転向した選手でありながら、非常に「間」の取り方や牽制の入れ方が上手いのに驚きました。 (第一印象) 経験浅くても、視野の広さと瞬時にいろいろなことが出来てしまう高い野球センスの持ち主。 (投球内容) 左腕から繰り出すその球速は、120~125キロ程度だと思います。変化球は、曲がりながら落ちるスライダーとのコンビネーション。細かいコントロールはありませんが、ストライクゾーンの枠の中にはボールを集められます。そのため四球で自滅するとか、そういった危なっかしさはありません。牽制のタイミングが上手く、早く投げたり遅く投げたりとクィックも使い分け、早い時は1.1秒前後で投げ込めます。夏まで野手だっただけに、フィールディングの動きの良さも目立ちます。すでに「間」を上手く使い、時間をコントロールして試合の主導権を支配していました。 <長所> グラブを最後まで内に抱えられており、足の甲でも地面を押し付けられています。あとは「球持ち」を意識して、ボールを押し込めるようになるとリリースも安定して来るでしょう。 「着地」までの粘りに欠けるのが気になりますが、体の「開き」は抑えられてボールの出処を隠すことが出来ています。 <課題> まだまだ筋力が不足して腕の振りも弱く、着地までの粘りなどがありません。特にボールに上手く体重が乗せられていないなど、下半身が上手く使えていないのが最大の欠点。
更新日時:2013.12.27
将来の可能性
驚くようなボールはありませんが、ピッチングの上手さ・野球センスの高さには目を見張るものがあります。同時に多くのことを処理できる野球頭脳があり、今後本格的に投手の道を突き詰めてゆけば、技巧派として面白い存在になるのではないのでしょうか。今後もその成長を、末永く見守ってゆきたい投手です。
更新日時:2013.12.27