安里 健選手 (沖縄尚学)

寸評

　沖縄尚学の強肩強打のサード。体格は180センチを超え、ダイナミックな動きを見せる大型選手で、沖縄尚学の選手の中では一際目立つ選手ではないだろうか。 （打撃） 　 決勝戦で一発を放ったように、長打力がウリの選手。ただ神宮大会ではミスショットが多く、思うような力を発揮することができなかった。 スタンスはスクエアスタンス。グリップを肩の位置において背筋を伸ばして構えている。両膝を若干曲げてバランスよく構えることができている。投手の足が着地したところから始動を仕掛け、小さく足を上げる。ノーステップに近いステップで、上手く間合いが取れておらず、際どいコースに速球、変化球が来ると対応できていない。あくまで軸がぶれないように工夫しているのだが、もう少しノーステップでもうまく間合いを測れる形を。 　 　トップの動きを見ていくと捕手側方向へ引いている。トップからインパクトまでフォロスルーまで肩口から振り出すように打っていくので、無駄のないスイングができている。軸足が綺麗に回転することができており、フォロスルーも綺麗に振り抜くことができている。また足上げ自体が小さいので、軸のブレは小さい。構え・スイングの軌道・フォロスルーは良く、あとはステップでうまく間合いを測れるようにして、どんな投手でもうまく合わせられる形を作ってほしい。 （守備・走塁） 　塁間タイムは4.3秒前後と左打者ならば4.0秒前後と中々の脚力である。 守備の動きはなかなかダイナミックで身体能力の高さがうかがえる。打球に対して、しっかりと追っていく勇気もあり、三塁手向きの選手だといえよう。肩も強く、三塁手以外ならば、外野手にも挑戦してほしい選手だ。

将来の可能性

　沖縄尚学の選手では最も将来性のある選手である。180センチを超える体格の良さといい、強肩といい、一発を打つ長打力。自慢の長打力を伸ばして、全国レベルの投手を打ち崩せるレベルまでに達することができれば、ドラフト候補として見られる可能性もあるだろう。