高橋 純平選手 (県立岐阜商)

高橋 純平

球歴:県立岐阜商

都道府県:岐阜

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:183.0 cm

体重:76.0 kg

学年:卒業

寸評

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 最速152キロの速球を誇る剛速球投手。多くの球団が高橋純平をドラフト1位の最有力候補としてリストアップしているが、理由としては17歳にして、常時140キロ後半を投げ込む馬力の大きさ、肩肘の柔らかさを生かした完成度の高い投球フォーム。将来性の高さを感じさせ、また面構えの良さも、一つの理由だろう。  高校生投手をドラフト1位指名する場合、将来的にローテーションを担える投手とと期待を込めて指名するが、NPB側からすれば、これほど絶好の素材はいないと考えているのではないだろうか。  恐らく選抜に出場するであろう高橋投手の投球内容、またチェックポイントを考えてみた。 (投球内容)  ここまで不調が続いていたようだが、ようやく秋になって本来の投球を取り戻すことができたようだ。  彼の一番の特徴は肩肘が柔らかさがあること。さらにテイクバックを取ってリリースする加速期まで実にゆったりしている。そこから一気に腕を振り出すため、フォームに緩急を付けており、想像以上に速さを感じる投手ではないだろうか。  スピードは常時140キロ~140キロ後半で、ここぞというときに150キロ。フォームも硬さがない点は、スカウトに好まれるところ。体重の軽さを見ると、80キロぐらいまで増量出来れば、スピードは155キロまで速くなりそうだが、彼は普通に投げていても、並みのドラフト候補の速球を投げられるわけなので、その中で強弱を付ける投球をすれば、文句なしだと考える。  プロの先発投手というのは、150キロを投げられるエンジンを蓄えながらも、7割~8割の力でいろいろ工夫をしていきながら、投球をするもの。その方が、身体をコントロール出来るからだ。高橋に求めたいのは、スピードに惑わされずにどれだけ相手打者の目線で投球が出来るかだ。  選抜ではスピード面で騒がれることになると思うが、相手チームも高橋の速球を想定して対策を取り組むわけで、その対策を上回る投球が出来るか注目をしていきたい。  変化球を見ると、スライダー、カーブが中心。130キロ台を計測するスライダーは、曲がりは小さく、空振りを奪うものではない。カーブもあくまでカウント稼ぎで、いずれも見せ球として使い、ストレートを速く見せる意味で使っている。  変化球についてはまだ本格的に取り組んでいるように感じなかった。フォークは縦回転の動きが出来ているので、フォーク、縦系のスライダー、チェンジアップを習得して、縦の変化で勝負できる投手になるといいだろう。より縦の変化を見出して、150キロだけではないことを見せてほしい。 (投球フォーム)  肩、肘の柔らかさを伝えてきたが、下半身の使い方自体も良い。  セットポジションから始動する。ゆったりとした動作で左足を上げていきながら、右足の膝を適度に曲げる。バランス良く立つことが出来ている。  左足を二塁方向へ送り込んでいきながら、重心を下げていきながら、お尻から先行するヒップファーストを取る。一塁側へお尻を落とすような感覚で重心移動をすることが出来ており、また左足の膝をそのまま着地することなく、膝を曲げて着地する。この時、左肩が開かずにテイクバックする動作が出来ており、身体を突っ込むことなく、回旋の準備が出来るので、打者からすれば打ち難いフォームになる。    左腕のグラブを斜めに伸ばしていきながら、テイクバックを見ると、右腕は内回りの旋回をしていきながら、肩甲骨の向きに沿って右ひじを上げることが出来ており、肩肘にかかる負担は少ないだろう。ただ並外れた速球を投げる投手であるので、そこへのケアは必要だろう。そしてリリースを見ると、打者寄りで離すことができており、球持ち自体は良い。  軸足を強く蹴り上げ、エッジの力を使って、体重移動を行い、フィニッシュに入る。踏み込んだ左足の膝がやや割れているのが気になるが、始動からフィニッシュまで捕手方向へ向かって流れるような動きで投げ終えることが出来ている。
更新日時:2015.01.01

将来の可能性

 ストレートの球速、球威、投球フォームの技術の高さ、柔軟性などはまさにドラフト1位に相応しいほどのレベルに達しているが、まだストレートを活かす変化球であったり、投球のコンビネーションは構築できていないように感じる。現時点ではストレートを押して空振りを取るか、詰まらせて打たせて取るかのどちらで、D者を抑える引き出しがもっと増えるようになると、空振りも今よりも増えて、さらに150キロ台のストレートが生きるだろう。  選抜では大いに注目される投手だが、ストレートのスピードだけで勝負はしていないこと。横浜DeNAドラフト7位指名された飯塚悟史は、体の使い方や、またチームメイトに打者心理を聞いて、実戦に即した練習を行った。そういった取り組みが選抜、夏の甲子園の活躍につながっている。  高橋を見るポイントとして ・実戦に即した投球が出来ているか ・相手打者の目線を想定しての投球が出来ているか ・速球に頼らない幅幌い投球が出来ているか になるだろう。球速に関しては暖かくなる夏になれば、自然と常時150キロ台が期待できると思う。  まだ目玉と呼ぶ投手ではないが、目玉と呼ばれる投手になるためのポテンシャルは秘めている。選抜などを終えて、春にはその称号に相応しい投手になっているか注目していきたい。
更新日時:2015.01.01

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