末包 昇大選手 (高松商)
寸評
1年生とは思えない恵まれた体格から、甘い球を逃さない強打者。大きな弧を描きつつ、豪快なフォロースルーでボールを飛ばします。 (第一印象) 打席では少し力が入りすぎかなぁと思える部分はあるのですが、自分が打てるゾーンのボールは見逃さない「鋭さ」を持っています。大きな体格の選手ですが、独特ののんびり感がないのが良いところ。 (守備・走塁面) 秋季四国大会の池田高校戦を見たのですが、残念ながら守備・走塁では見せ場はなし。一塁の守備に関しては、無難にこなしていたように思います。他のポジションをこなせるのかは微妙ですが、打球への反応やポジションニングに違和感は感じませんでした。 この体格ですから、足を売りにするタイプなのかは微妙。ただプレーをみる限り、動きに鈍さみたいなものは感じません。体格の割りには、動ける選手なのではないのでしょうか。 (打撃内容) 少しクロス気味に構えるため、両目で前を見据える姿勢や全体のバランスとしてはどうなのかな?という部分は気になります。始動も遅すぎるので、打てる球はかなり限られそうです。ただ数少ない打てるゾーンの球を、見逃さないで叩くのがこの選手持ち味。 <長所> バットの振り出し自体は良いので、ボールを捉えるまでに大きなロスは感じません。大きな弧を描くスイングと豪快なフォロースルーで、ボールを遠くに運びます。あとは、ボールを捉える時にバットの先端であるヘッドが下がらないことを意識できると、スイング軌道の無駄も少なくなると考えられます。 <課題> クローズスタンスの割に、ボールを引っ張りにかかるので引っ掛ける可能性が高い打ち方。クローズスタンスは、高めの緩い球以外はセンターから右方向に打ちたい打者が行うべき打ち方であり、もし引っ張りたいのならば構えをオーソドックスに戻すべきです。また踏み込んだ足元が、地面から早く離れるタイプなので、なかなか開きを我慢して右方向に打ち返せません。打てるタイミング・コースも限定される打撃なので、非常にポイントが狭いのが気になります。
更新日時:2013.01.05
将来の可能性
打席での集中力は高いので、あとは技術を高めて自分の球を広げて行くことでしょうね。スイングも大きいので、大物打ちの素質も兼ね備えます。抑えるべきポイント抑えた上で、豪快な打撃が出来れば、その体格に見合った結果もついて来るのではないのでしょうか。今後の成長が期待される、大型野手です。
更新日時:2013.01.05