高橋 由弥選手 (岩国商)
寸評
来春の選抜大会では、中国地区の代表枠は三校。そのため秋季中国大会で準決勝で敗れた、岩国商の出場も有力視されている。その岩国商に、注目左腕がいる。その男の名前は、高橋由弥。 (第一印象) 上背はそれほどない割に、手足が長い投手体型なのは、非常に投手向きだと思います。ストレートの威力も感じさせてくれる選手で、この一冬での成長次第では、ドラフト戦線にも名前が浮上しそう。 (投球内容) 球速は、恐らく135~後半ぐらい。少し腕が体から離れて分と振られるために、ストレートのコントロールがアバウト。それでも左打者の背中越しから来るような、曲がりながら落ちるスライダーのキレはよく、暴れるストレートと共に左打者にとっては厄介投手だと言えよう。 (投球フォーム) <長所> グラブは最後まで内に抱えられるので、ボールはコーナーに散らせています。足の甲での押しつけも悪くないのですが、腕が体から離れて外旋し球持ちが浅いので、ストレートの球筋が安定していません。もう少し指先の感覚がよくなれば、細かい制球は期待できなくても、四死球で自滅するようなことは無くなるのではないのでしょうか。特に腕が強く振れるので、速球と変化球の見極めはつきにくい。 <課題> 着地までの粘りが甘いので、右打者などは合わせやすいのでは。また体重移動が不十分なので、グッとボールに体重が乗らず、その辺も残念。腕を強く振ることが出来ているので、これに下半身の連動も伴うと、ストレートで打者を圧倒できる速球を身につけられる可能性が感じられます。選抜までに、下半身が一回りも二回りも大きくなって欲しいですね。
更新日時:2012.12.07