奥村 展征選手 (日大山形)
寸評
1年からレギュラーとして活躍。2013年度の山形を代表するショートストップとして注目される。決勝戦の酒田南戦から振り返りたい。 (打撃) 構えから巧打者と感じさせる選手で、バットコントロールが非常に上手いのが長所。ただスイングに強さがなく、まだ高い野球センスを活かす土台が足りない印象を受けた。 スタンスはオープンスタンス。グリップを高い位置に置いて、バットをヘッド方向へ向けながら構える独特の構え。腰が据わっており、両目で見ることが出来ている。型がビシッと嵌った構えは如何にも巧打者と感じさせる構えである。投手の足が着地する寸前に始動を仕掛け、右足は振り子のように上げていきながら、タイミングを測っていき、外角球を捌くことを意識してインステップ気味に踏み込んでいる。 トップの動きを見ていくと捕手側方向へしっかりと引いていき、グリップが奥に入りすぎることなくボールを待っている。振り出しも滑らかで、ボールに合わせるのが非常に上手い。ただスイングに強さが足りず、外角球に対して下半身が我慢出来ずに手を出して、凡打になることが多い。 この試合では負傷。治療に充てていたため、練習不足となり、打撃面であまり結果を残すことができなかったようだ。ボールに合わせて打ち返す技術は優れているだけにあとは強く振りきって打ち返せる強さが欲しいところだ。 (走塁・守備) 腰を低く落として構えており、しっかりとバウンドに合わせてボールを処理している。地肩の強さは平均的で、スローイングのコントロールはまずまず。ソツなく守備できるのが彼の強み。 塁間タイムは4.35秒とあまり早くないタイム。走り方を見るとまだ全力で走っていないように見えた。というよりあの身のこなしからして、こんな遅いタイムなわけがない。
更新日時:2012.12.10
将来の可能性
決勝戦ではあまり結果を残すことはできなかったが、それでも攻守においてセンスの高さを伺える内容だった。課題である肉体的な強さが上手く技術に反映されるようになってくると、プレーにも力強さが出て、ワンランク大きくレベルアップしたプレーを見せてくれるに違いない。ぜひ来年では走攻守三拍子で大きく成長した姿を見せてほしい。
更新日時:2012.12.10