波多野 陽介選手 (日本文理)
寸評
選抜では2回戦で、準優勝した九州国際大付戦にリリーフとして登場。それまで全く無名の新2年生が、ゆったりしたモーションから素晴らしい球を投げ込んで魅せた。日本文理の2年生には、田村 勇麿 だけではないことを、我々に強く印象づける。 (投球内容) ゆったりと大きなフォームで投げ込んで来るので、176センチの体格とは思えないスケールを感じさせます。腕の振りは、肘が曲がらないで投げる「アーム式」と言われる類。そんなことをものともせずに、ダイナミックにボールが、キャッチャーミットに吸い込まれます。球速は、常時130キロ台後半~MAX143キロ。高校生にして、その球速表示に見合うだけの球の勢いを感じさせます。また彼の素晴らしいのは、その球が低めに集まるところでしょうか。 変化球のほとんどは、スライダーとのコンビネーション。ひょっとすると縦・横2種類のスライダーを使い別けているのかもしれません。ボールが低めに集まるだけでなく、両サイドにも投げ別けられるコントロールがあります。ランナーが出ても、冷静にマウンドを外しますし、走者への目配せも忘れません。牽制自体も下手ではないですし、フィールディングの一歩目の反応も鋭く、クィックも基準である1.2秒を切ってきます。まだまだ経験が浅く、精神的なムラが大きいのかもしれませんが、この投球を観る限り、そういった印象は受けませんでした。これから上級生になるにつれ、どんどん存在感を高めて行くことが期待されます。
更新日時:2011.05.10
将来の可能性
チームには、同じ2年生にエースの田村 勇麿 と言う新潟を代表する好投手がいます。そのため大きな負担を背負うことなく、自分の技量をじっくり伸ばせて行ける環境がありますし、また良きライバルに恵まれていると言えるでしょう。 もう一回りからだが大きくなれば、来年はドラフト候補としてスカウトがマークするだけの素材です。それまでに、何処までその実力を伸ばして行けるのか大いに期待してみたいところです。高校からプロを目指す素材として、最終学年までの成長ぶりや、田村とのエース争いなどを楽しみにして見守って行きたいと思います。
更新日時:2011.05.10
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