高橋 洸選手 (日本文理)
寸評
ベンチ前でも恐れることなくボールを拾いに行く貪欲な姿勢を魅せてくれた 高橋 洸。180センチ台の大型内野手で、まだまだ線は細いものの、将来性を秘めた大型内野手。 (守備・走塁面) 残念ながら、一塁までの塁間タイムは計測できず。新チーム結成以来の126打席で、盗塁は11個。これをプロの規定打席である446打席で換算すると、年間約39個のペースで盗塁することになる。こう考えると大型な体格ながら、結構動ける走力を兼ね備えていることがわかる。 ボールに食らいつくガッツは光るものの、キャッチング・フットワークなどには無駄な動きが多いように見える。それでも新チーム結成以来の36試合で、失策0と言うのは素晴らしい。難しい球を捕る技術はなくても、ミスをしない安定したディフェンス力を持っていると言うことだろうか。実際に地肩も基準以上のものがあり、走力も含めて肉体の資質は高いことがわかった。 (打撃内容) 一番の課題は、なんと言っても打撃の対応力。練習も含めた新チーム結成以来の打率は.355厘と悪くないのだが、公式戦10試合での打率は.194厘と低い数字に留まっている。実際試合を観ていても、緩急への対応に弱く、どこか脆い印象は否めない。 スクエアスタンスでバランス良く構える選手なのだが、始動が「遅すぎる仕掛け」を採用しており、一定レベル以上の球速・キレのある投手の球には苦労することが予想される。足を上げて降ろす「間」が取れないスタイルなので、どうしても打てるタイミングは点となり、その球を逃さず叩かないと結果が出にくい極めて確率の低い打撃を採用。それでも踏み込んだ足下は、インパクトの際にブレないでスイングできているので、打撃の基本である外の球をしっかりさばくことはできている。 仕掛けの遅さからも、打撃の準備段階である「トップ」をまでバットを引くのが少し遅れる。またバットの振りだしも、少し身体から遠回りに出てくるので、ボールを捉えるまでにロスを感じさるのが残念。それでもドアスイングにならないように、バットの先端が下がらないようにはスイングできているし、最後まで強く振り抜けているのには好感。
更新日時:2011.03.30
将来の可能性
恵まれた体格に加え、強肩・俊足の高い身体能力を兼ね備える。ただ打撃に粗さが目立ち、その能力をまだ存分に生かせていない。始動を早めて余裕を持たせることで、打撃の幅も広がって行きそうだが、なかなかそういったものを身につけて行くのには一朝一夕で出来るものではないだろう。この選手が、本当の意味で素質が開花するのは、高校を卒業してからになるのではないのだろうか。志しを高く持って、卒業後も野球を続けて行って、その才能をぜひ開花して頂きたい。
更新日時:2011.03.30
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