後藤 大輝選手 (都立桜町)

後藤 大輝

球歴:都立桜町

都道府県:東京

ポジション:投手

投打:右 / 左

身長:176.0 cm

体重:68.0 kg

学年:卒業

寸評

都立桜町に現れた好投手。全身を目いっぱいに使った投球フォームから力強い速球と切れのあるスライダーを投げ込み三振の山を築く。初戦の郁文館戦では、各球団のスカウトが注目する中で14奪三振完封勝利を挙げた。向こうっ気が強く、目立ってやろうという気持ちが伝わってくるやんちゃ坊主である。今年の都立高校屈指の右腕として取り上げたい。 右オーバーから投げ込む直球は常時120キロ後半~135キロ(マックス138キロ)を計測。他球団のスカウトは141キロを計測しており、調子がよければ140キロを越すスピード能力はある。縦振りのストレートは勢いがあり、まだ高卒プロと呼べるほどではないが、筋の良さを感じるストレートだ。変化球は115キロ前後の横滑りするスライダー、縦に速く曲がるブレーキが効いたカーブ、そしてスローカーブを投げる(球種は本人の自己申告)。 外角中心にストレート、変化球を投げ分ける配球。制球自体は纏まっているが、ボール球を振ってもらっている場面もあるし、虚を突くようにインコースを攻めることはなく、投球の幅の広さを感じない。あくまでストレートの威力とスライダーのキレで勝負している。小手先の勝負するタイプではなく、あくまでストレートの威力、変化量の大きい変化球で勝負していくタイプのように感じる。 クイックは捻りを入れるフォームなのに1.1秒~1.3秒前後と器用な素早いクイックが出来ている。フィールディングの動きは悪くないが、もう少しキレの良い動きを見せていきたいところだ。 (投球フォーム) 全身を目いっぱい使った投球フォーム。中学時代からこのフォームで投げており、高校に弄られる事もなくこのフォームを貫き続けている。本人が意識しているのはバランス。やはり全身を使う投球フォームのため、バランスを悪くすると投球が乱れやすくなると話してくれた。このフォームの良さを活かすために高校入学後は徹底とした土台固めでマックス141キロを計測するまでになった。 ノーワインドから入る。左足を一旦引いてから、ゆったりと左足を上げて、捻りを入れていく。腰を深く沈めていきながら、踏み出し足の膝を送り込んでインステップしていく。捻りを入れるフォームなので、当然お尻はホーム方向へ落としていく。左腕のグラブを天に向けていきながら、左胸に引き込むことができており、体の開きを抑えてロスを防ぐ。テークバックは大きく、右肘が右肩より下がり、そこからオーバーから振り抜くので負担自体は大きくなっているのでしっかりとアフターケアしないと故障の危険性は高い。そしてフィニッシュ。捻りを入れるフォームが故に起こる膝の割れが目立つ。下半身の鍛錬不足とフォームの構造上によるもので、もし体重移動をスムーズに行うのならば、捻り自体は小さくしていかないと厳しい。
更新日時:2011.04.09

将来の可能性

まだ高卒プロと思わせるものはないものの、素質は光るものがあり、今後はプロも狙えるほどの筋の良さは感じさせる。目立ちたがり屋でやんちゃ坊主。だが話してみると投球のことはしっかり考えている。高校時代は順序を立てて土台固めを行い成長してきたので、上のレベルでも自分なりに順序を立てて自らの素質を磨いていくことができれば、急成長が期待できる逸材だ。タイプ的には創価大学の小川泰弘(創価大)を彷彿とさせる投球スタイルと投球フォームをしている。小川も大学入学から急激に球速を伸ばしていったタイプだけに彼もしっかりとした鍛錬すればぐっと球速を伸びていくタイプであると感じる。 2011年度の都立高校を代表する右腕として今大会を大いに盛り上げることができる存在。夏には更なる成長を見せることができるか注目してみたい。
更新日時:2011.04.09

短評

(観戦レポートより抜粋 2011年04月04日) 14奪三振完封勝利を挙げた後藤大輝 この男を視察するためにNPBの各球団のスカウトが詰めかけていた。あるスカウトはスピードガン、あるスカウトはビデオを構え、あるスカウトはストップウオッチを片手で彼を視察する姿には、知名度は低くても目ぼしい選手がいればしっかりと足を運んでチェックするスカウトマンの仕事ぶりを感じることができた。 後藤は全身をめいっぱい使った投球フォームから常時135キロ前後(マックス138キロ)を計測。ストレートの威力はおっと思わせるものがあり、筋の良さを感じた。 ストレートのコントロールも良く、本人も力任せにならずに8割ぐらいの力でコントロールを意識し、要所でフルの力を発揮した。 上半身と下半身をバランスよく鍛え、屋外では徹底的に走り込みを行ってきた成果が常時135キロ前後・140キロに迫るレベルにまで到達した。 変化球は115キロ前後のスライダー、鋭く落ちるカーブ、緩く曲がるスローカーブ(球種は自己申告)を投げ分けて三振の山を築いた。
更新日時:2011.04.04

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