北方 悠誠選手 (唐津商)
寸評
2010年秋の時点では、九州No,1 の呼び声も高い速球派投手です。それほど身体は大きくないのですが、ボールの勢いが他の投手とは違います。球速は、2年夏の時点でコンスタントに130キロ台後半~140キロ台前半。勝負所では、140キロ台中盤は出ていたと思います。秋には、最速149キロまで到達したと言われてます。 基本的に少し肘が下がって出てくるので、スライダーが武器の投手です。横滑りするスライダーと右打者の内角を突く球は、意識的なのか無意識なのかはわかりませんが、ナチュラルシュートする癖球。何より速球派なのですが、適度にまとまりのある投手で、けして力任せの素材型とは違います。 また牽制はそれほど上手くありませんが、フィールディングの最初の一歩目も素早いですし、クィックもプロの基準を上回る鋭さ。試合を作るセンスは悪くないのですが、少々勝負どころになると、精神的に弱さが顔を覗く時があります。その辺が、最終学年に変わり、相手を見下ろして投げられるようになると、もっと違った投球が期待できそうです。
更新日時:2011.01.11
将来の可能性
それほど身体も大きくなく、投球のコンビネーションもスライダーやシュート系中心なので、やや単調な印象を受けます。これに緩急を効かしたカーブや縦の変化などを覚えるなど、投球の幅を広げられるのかと言われると、少々難しい投球フォームなのが気になります。そういった意味では、夏までに何処まで上積みが残っているのかは少々心配な部分はあります。そういった自分の投球フォームやスタイルに向き合いながら、自分の特徴を見出して行けるのか注目したいポイントです。 そういった伸び悩む要素や上のレベルを意識した時への不安はなきにしもあらずですが、当然2011年度では九州を代表する、もしくはドラフト候補としてマークできる素材であることは間違いありません。順調に一冬超えてくれば、150キロ台の球速も期待できそうな選手なので、無事夏までに一つ一つ階段を昇って行き、秋のドラフトでの指名を期待してみたい投手でした。すでにプロのスカウトからも、熱い視線が注がれている一人です。
更新日時:2011.01.11