長谷川 頌磨選手 (天理)

長谷川 頌磨

球歴:天理

都道府県:奈良

ポジション:外野手

投打:左 / 左

身長:178.0 cm

体重:74.0 kg

学年:卒業

寸評

 例年に比べるとやや小粒に見える天理打線において、試合数を越えるペースで打点を稼ぐ勝負強い打撃が自慢の4番打者 それがこの 長谷川 頌磨だ。 (守備・走塁面)  秋の神宮大会では、一塁手として出場。ただ守備的負担の少ないファーストにしては、失策が多いのが気になるところ。一冬越えて、何処まで無難に動けるようになっているのか注目してみたい。  一塁までの塁間は、4.35秒前後と左打者としては、あまり速くない。プロと基準となる走力は、4.20秒。新チーム結成以来の39試合で、盗塁は僅かに3つ。このことからも、足を売りにするタイプではないことがわかる。  守備・走力はイマイチだが、そのぶん打撃でカーバーするタイプ。ただ上のレベルでの野球を意識するのであれば、破綻のないレベルまでは引き上げておきたい。 (打撃内容)  この選手の素晴らしいのは、打席での集中力。この秋の公式戦39試合で、本塁打は0でも4番に座るのは、圧倒的な勝負強さにあるからでしょう。  スクエアスタンスでバランスよく構えます、そのときに意識がグッと集中してくるのが、その構えからも伺えます。ただ残念なのは、一度つま先立ちしてから、リリース直前に始動する「遅すぎる仕掛け」を採用。全国レベルでの活躍、上のレベルで野球を続けて行くことを考えると、この仕掛けの遅さは改善して行く必要に迫られそう。  足を僅かに浮かし、ベースから離れた方向に踏み出すアウトステップ。通常左の好打者は、このアウトステップを採用するのは良いのですが、彼のような強打者タイプの打者が、アウトステップを採用しているのは意外でした。外の球をしっかり叩くことに課題が見え隠れしますが、真ん中~内角よりの球を捌くには適したフォームとなっております。それでも踏み込んだ足下がインパクトの際にブレないので、外角でも真ん中~高めのゾーンの球ならば、ある程度対応できると考えられます。  ちょっと残念なのは、打撃の準備段階である「トップ」を作るのが遅い点です。仕掛けも遅くトップの形成が遅いとなると、やはり一定レベルの球速やキレのあるボールには、立ち後れる可能性が高そうです。スイング軌道は、やや遠回りでインパクトを迎えるので、けして対応力が高いようには見えません。それでもスイングの弧は大きいので、二塁打・三塁打を打つような長打力は期待できそうです。本質的には、広角に打ち返す中距離・ポイントゲッタータイプといった印象を受けます。
更新日時:2011.02.20

将来の可能性

 守備・走力でのアピールに欠ける割に、長打力があるわけではないのでスカウト受けするタイプではありません。ただ高校生としては、非常に打席での意識や集中力が素晴らしいので、その点では好感が持てます。選抜では、欠点は破綻のないレベルまでに、長所を更に全国レベルの相手に通用させることができるのかに、ぜひ注目して見てみたいと思います。ドラフト云々の選手ではありませんが、なかなか気になる選手でした。
更新日時:2011.02.20

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