渡辺 政孝選手 (九州学院)

渡辺 政孝

球歴:九州学院

都道府県:熊本

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:178.0 cm

体重:78.0 kg

学年:卒業

寸評

表情一つ変えず、ミットめがけて颯爽と投げ込む――。 心に秘めた強い気持ちは、ピッチングに溢れんばかりに伝わってくる。それは、まさに“一球入魂”という表現がふさわしい投げっぷりである。 今夏は、初戦の多良木戦で「テンポよく、うまくコーナーを突けた」と理想的な投球感覚をつかみ7回9奪三振で鮮やかな夏のスタートを切ると3回戦で先発した1年生左腕・大塚尚仁をリリーフした以外は決勝までの全6試合に登板し、5試合を完投した。 淡々とテンポよく、コーナーにうまく投げ分け、威力を増した高速スライダーを低目に決めた。準決勝までの38イニングで四死球は、わずか2つ。4試合連続完投となった決勝こそ四死球を3つ許したが、精度の高い制球力に加え、6試合で557球を投げ切ったスタミナと精神力は、ただものではない。 昨秋、県王者として九州大会に挑んだが、大会前に主力の多くが新型インフルエンザにかかった影響もあり、投打がうまく噛み合わず、初戦敗退を喫した。もちろん、センバツを見据えていただけに、それは半端ないくらい悔しさだった。これをバネに冬のトレーニングでは、下半身を鍛え込むなど徹底的な体力作り、そして春先の投げ込みでは、質にこだわった。その成果があらわれ、更にひと回りグレードアップした渡辺は、熊本の聖地“藤崎台”のマウンドで躍動した。 大矢野中学時代、野球部(軟式)のエースとして横浜スタジアムで開催された第24回全日本少年軟式野球大会に出場するなど熊本県内で数々のタイトルを獲得しただけにマウンド経験は豊富。高校入学後は、まず熊本市内の1年生大会を制すると、最上級生になった昨秋と今夏の県制覇を成し遂げるなど勝ち運も持っている。 今夏、九州学院は3年連続で出場した2000年以来の夏の聖地へ乗り込む。 渡辺は、その聖地で九州学院10年分の“想い”を胸に1球1球に気持ちを込めて投げ込む。
更新日時:2010.08.03

将来の可能性

不利なカウントになってもビクともしないマウンド度胸と制球力、集中力は折り紙付きで、打者との駆け引きでも優位に立てる。高校生としては非常に高い実戦力を持ち、磨けば磨くほど、輝きがにじみ出るような投手である。 バントをされても すぐさまマウンドを掛け降りて、素早く送球する。昨年の1年間は、投手としての経験あったが、正遊撃手としてポジションを守ってだけあって、バント攻撃をされても瞬時に動き、しかも慌てない余裕のあるフィールディングも一級品だ。 スピードは、まだまだ増速可能。近年、甲子園では、最速表示に話題が集まるが、渡辺には投手としての“強さ”で存在感を示し、自分らしさでワンランク上の次元に到達してもらいたい。
更新日時:2010.08.03

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